“怪我の功名”で地力アップの西武 主力復帰で辻監督も手応え「去年とは違う」

森、源田、若林らが続々戦列復帰、伸びた若手との融合

 交流戦期間中、右手人さし指の骨折で戦列を離れていた森友哉捕手、右足の甲に自打球を当てて登録抹消されていた源田が復帰。昨季、左膝十字靭帯損傷の大怪我を負った若林楽人外野手も「万全ではない。1週間に1度はスタメンから外して、休ませながら使いたい」(辻監督)という状態ながら戻ってきた。新型コロナウイルスの影響で離脱していた松本航投手も、先発ローテに復帰した。

 一方、故障者続出の中で経験を積んだ愛斗外野手は、攻守に成長著しく、センターのレギュラーに定着しつつある。源田が不在の間は、18歳の滝澤夏央内野手が遊撃手として活躍。7日に右手親指痛で抹消された中村剛也内野手に代わり、サードでスタメン出場した平沼翔太内野手や、川越も存在感を発揮している。いわば“怪我の功名”で、戦力の底上げが進んでいる。

「日頃出ていない選手が結果を残してくれているのはうれしい。競争意識が出て、チームとしてレベルが上がっていけばいいと思います」と辻監督。主力がそろわないジレンマに耐え続けた獅子にとって、お楽しみはこれから。パ・リーグの優勝争いに嵐を呼ぶ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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