江川卓氏のさりげない“小ボケ”に共感 YouTube収録現場で見えたユーモアさ

YouTubeには子どもの頃から持ち続ける江川氏の素直な感情がある

 インタビューは全4回で掲載した。ロッテの佐々木朗希投手についてのことや、江川氏のプロになる前までの話も紹介する。筆者は物心がついた時、江川氏はすでに巨人のユニホームを着て、後楽園球場のマウンドで投げていた。なので、作新学院(栃木)時代の怪物伝説や日本列島が震撼した“空白の1日”も、リアルタイムで見ていない。文献を読んだだけで、世間から“悪者”のレッテルを貼られていた時代を知らない。

 インタビューの中で江川氏は巨人3年目、1981年くらいから、世の中の反応が少し変わり、自分を少しずつ出せるようになってきたと明かしている。心を閉ざしていた時期は本来の自分の姿ではなかったが、江川氏はまだ世間にはそのポーカーフェイスのイメージが残っているのではないかと感じていた。

 失敗談や苦い経験を言葉にして、人を和ませることもユーモアがある人ができること。インタビューの中では包み隠さず、巨人入団前のことも笑いに変えながら、触れてくれた。常識にとらわれない姿勢、人を和ます豊かな感情、そしてユーモアさ……。それを“封印”していた時期もあったが、小さい頃から持ち続ける江川氏の人を思う素直な感情が取材現場にはあった。

【動画】江川卓氏の“意外な”一面… ユーモアあふれるインタビューの実際映像

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