阪神を戦力外のチェン、新天地はどこに? 出身地の台湾高雄には新球団誕生

阪神を退団したチェン・ウェイン【写真:荒川祐史】
阪神を退団したチェン・ウェイン【写真:荒川祐史】

台湾プロ野球への移籍には7月11日に開催されるドラフトを経る必要がある

 阪神がウエーバー公示の手続きに入ると発表したチェン・ウェイン投手。日米通算96勝の実績を誇る36歳左腕の新天地に注目が集まっている。台湾出身ながら台湾プロ野球(CPBL)を経ずに海外へ出たため、台湾プロ野球でプレーするにはドラフトを経る必要がある。今季のドラフトに参加するには、6月29日の正午までに志望届を提出しなければいけない。

 台湾南部の高雄出身のチェンは、2004年に中日入りしプロでキャリアをスタートさせた。2009年にセ・リーグの最優秀防御率に輝くなど飛躍し、2012年にはオリオールズと契約しメジャーリーグへ。4年間で46勝をマークすると、マーリンズとの5年総額8000万ドル(約109億円)という大型契約を勝ち取った。その後は故障に苦しみ2019年限りでマーリンズを退団。2020年にロッテで4先発して復活をアピールすると、2021年に阪神に加入していた。

 日本でいえば、当時の新日本石油ENEOSからNPBドラフトを拒否してレッドソックスと契約した田澤純一投手(昨季は台湾・味全でプレー)に近い状況と言えるかもしれない。今季のドラフト会議は7月11日に開催され、志望届の提出期限は6月29日の正午とCPBLの公式サイトで発表されている。今季中に母国・台湾でのデビューを飾るには、決断までの時間があまり残されていない。

 NPBからドラフトを経てCPBLに移籍した例としては元ロッテの陳冠宇(チェン・グァンユウ)投手らが挙げられる。陳冠宇は2020年限りでロッテを退団すると、まずは社会人チームの「安永鮮物」でプレー。2021年6月にプロの楽天モンキーズと練習生契約し、7月12日のドラフトで1位指名を受けて支配下契約、すぐに1軍で21試合に登板した。

新球団は2024年から1軍に参戦、36歳の年齢がネックになるか…

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