清宮なら「勝手にホームランが出る」 専門家が提言する“中距離打者の勧め”

日本ハム・清宮幸太郎【写真:荒川祐史】
日本ハム・清宮幸太郎【写真:荒川祐史】

石井義人氏が解説「清宮にとっては今季が大チャンス」

 高卒5年目の日本ハム・清宮幸太郎内野手が、徐々に結果を出し始めた。3・4月は打率.182の苦しいスタートだったが、5月は.262にアップ。5月下旬から6月中旬に実施されたセ・パ交流戦に限ると打率.323(62打数20安打)をマークし、交流戦の規定打席到達者の中では9位にランクされた。現役時代に横浜(現DeNA)、西武、巨人で内野手としてプレーし、2005年には“初代交流戦首位打者”に輝くなど広角打法で鳴らした石井義人氏が分析した。

 清宮は6月29日現在、チーム73試合中64試合に出場し、打率.233。既にシーズン自己最多に並ぶ7本塁打を放っている。石井氏は「引っ張るだけでなく、センター方向への打球が増えている。ヒット狙いでいきながらボールが自分のツボに来た時にはホームランできる形になっている」と指摘する。

 昨季は2軍で19本塁打を量産し、イースタン・リーグ本塁打王に輝いたものの、打率は.199と低迷し、113三振もイースタン最多。1軍ではプロ入り後初めて出場なしに終わった。今季はビッグボスこと新庄剛志監督の下で勝負の年を迎え、昨季に比べると1軍で格段に多くのチャンスを与えられている。

「球速、球質、コントロール、変化球のキレ、配球に至るまで、1軍と2軍では全く違う。やはり試合で使ってもらって、1軍のレベルに慣れることが何よりも成長の糧になります」と石井氏。「使ってもらう選手がいれば、あまり使ってもらえないまま終わっていく選手もいる。清宮にとっては今季が大チャンス。本人も今こそ何を変えていかなければならないと痛感しているでしょう」。危機感も背中を押していると推察する。

燕・村上の急成長は「我慢して使ってもらえた時期があったからこそ」

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