大乱闘の“発端”招いた右腕が逆ギレ「すごくムカつく」 周囲の戦犯扱いに大不満

頭部付近への投球を回避するエンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】
頭部付近への投球を回避するエンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】

マ軍スワンソンは故意を否定「制球力には自信を持っている」

 6月26日(日本時間27日)のエンゼルス-マリナーズ戦で繰り広げられた大乱闘。大谷翔平投手も輪に加わりかけ、両チーム合わせて12人に処分が下された。この騒動の伏線となったのが前日にマイク・トラウト外野手に投じられた危険な一球。ただ投げたマリナーズ投手は故意を否定し「すごくムカつく状況だよ」と“逆ギレ”している。地元紙「シアトル・タイムズ」が伝えている。

 発端は、25日(同26日)の同カードの9回。マリナーズ右腕のスワンソンが投じた95マイル(約153キロ)がトラウトの顔面付近を襲った。間一髪で回避したものの、その直前にマリナーズ内野陣がマウンドに集まって何やら話していたことから、エンゼルスの主砲は故意を疑った。試合後には「内角に投げられないなら、内角に投げるな。もし私に当てるなら、肋骨に当てろ。頭には当てるな」とまくし立てた。

 そして翌日、初回1死からエンゼルス先発・ワンツの投球がロドリゲスの頭上付近にいき、いきなり警告試合に。さらに2回に先頭のウィンカーが初球に死球を受けると激高し、両チーム殴り合いの大乱闘に発展した。

“戦犯”のひとりとしてスワンソンの名前が挙がるが、当の本人は「制球力には自信を持っている。僕はかなりの頻度で投げたいところに投げられている」と強調。直前の話し合いについても、トラウトが得意な低めを避けようと意思確認しただけだといい「あの攻め方(内角高め)をしないといけない。彼が狙える範囲はすごく大きいから、甘いところに投げたらほぼ何でも打たれてしまう」と語った。

 あくまで、土壇場の9回で世界最高打者を抑えるには際どい攻めが欠かせなかった点を指摘。「あの場面では彼にぶつけたいとは全く思わないよ。アウトを奪って試合を終わらせようとするだけのこと。頭部付近への球が投げられるのは最悪なこと。誰もそんな球は求めていないからね」と言い切った。

 結果的に抜け球となって肝を冷やすことに。「ボールを責めるつもりはないよ。滑りやすかったと言うつもりはない。残念なことに、抜けてしまったんだ」と悔いた。確かに、「ベースボール・サーバント」のデータによると、今季トラウトの23本塁打のうち高めはゼロ。正当な勝負のはずが、よもやの事態を招き、いわれなき批判を浴びている右腕は不満を募らせていた。

(Full-Count編集部)

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