アーティスト手越祐也さんが語る野球の魅力 新庄ビッグボスと共通するポジティブ思考

「ビッグボスは参考になる、尊敬できる部分があります」

「野球というスポーツ自体に尊敬があるんです。野球はWBCも獲っているし世界一になっている。サッカーでいうと、圧倒的なアジア王者だった日本がなかなか勝てなくなって、芸能の世界でもアジアNo.1は日本から韓国になっている。1人のアーティストとしてチャレンジしている中で、そこは改善しないといけないという危機感があります。野球はずっと世界のトップレベルで戦い続けていることが凄いと思いますし、毎日多くの人数の方が見に来ることもそう。大谷翔平選手やイチローさんのように、世界のトップを獲れる選手を出せる日本のプロ野球の組織、高校野球の環境というのもある。いろいろなものが野球から勉強して、盗めるところは盗むべきなんじゃないかなと感じています」

 トークショーでは「日々の発言も、プラスなことしか絶対に口に出さないです。そうすると勝手に脳がポジティブ思考になってる。というか、なっちゃう」と常に前向きでいる秘訣を明かした。試合前には、こちらもポジティブな新庄剛志監督と再会し、帽子をプレゼントされた。「ありえないくらいいい匂いがした。相変わらず格好良かった」というビッグボスからも、大きな“ヒント”を得たようだ。

「現役時代からパフォーマンスを含めて普通じゃない方。現役復帰にチャレンジしたり、とにかくポジティブ。もちろんスポーツなので結果も大事だと思いますけど、その前にファンに見てもらわないと意味がないし、球場に足を運んでもらわないといけない。エンターテインメントとしてのパフォーマンスや発言も、僕の中でビッグボスは参考になる、尊敬できる部分があります」

 出番が終わっても帰らず、試合終了どころかヒーローインタビューまで見届けた手越さん。野球界とエンタメ界――。フィールドは全く違うように見えるが、野球を尊敬し、貪欲に吸収しようとする熱い思いが、今季最多3万223人のファンを大いに盛り上げたパフォーマンスの裏にあった。

○著者プロフィール
町田利衣(まちだ・りえ)
東京都生まれ。慶大を卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2011年から北海道総局で日本ハムを担当。2014年から東京本社スポーツ部でヤクルト、ロッテ、DeNAなどを担当。2021年10月からFull-Count編集部に所属。

(町田利衣 / Rie Machida)

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