「チャンス回ってきた」 支配下登録から13日目の1軍昇格、DeNA石川達也が歩んだ紆余曲折

DeNA・石川達也【写真:町田利衣】
DeNA・石川達也【写真:町田利衣】

横浜高で甲子園出場、法大4年時に左手首を骨折する不運も

 DeNAは5日、本拠地・横浜スタジアムで予定されていた中日戦が雨天中止。この日の話題は育成選手として入団し2年目を迎え、6月23日に支配下登録されていた石川達也投手が初めて1軍に昇格したことだった。横浜市出身で、横浜高時代に甲子園出場を果たしている“純粋ハマっ子”左腕に、今後の野球人生を左右するチャンスが訪れた。

 石川はこの日、2軍のイースタン・リーグ巨人戦が行われた川崎市のジャイアンツ球場で1軍昇格を告げられ、急きょ横浜スタジアムに駆けつけた。「正直言って、びっくりしています」と目を白黒させつつ、「やっとチャンスが回ってきたという気持ちと、必死に食らいついてシーズンが終わるまで1軍にいたいという思いの、両方があります」と胸中を明かした。

 ここにこぎ着けるまでには、紆余曲折があった。横浜高3年の夏、現楽天の藤平との2枚看板で2016年夏の甲子園に出場した。法大進学後もドラフト候補と目されていたが、4年生となった4月、鉄棒を使ったトレーニング中に着地に失敗し、利き手の左手首を骨折。1年間を棒に振り、育成選手としての入団に回らざるをえなかった。

 プロ2年目の今年、3月6日のオリックスとの1軍オープン戦(横浜スタジアム)に呼ばれ、2イニングを1安打3奪三振無失点に抑えた時には、三浦大輔監督が「支配下登録するかどうかは、俺ではなく球団が決めることですが、あれだけ堂々と2イニングを投げ切ったわけですから……」とほれ込み、支配下登録は間近と思われた。

三浦監督「活躍を期待しているし、それだけのポテンシャルを持っている」

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