山本由伸を打ってもゴロばかり…記録した“驚異の数値” データで分析「6月のパ」

オリ山本、先発投手でありながら奪空振率14.9%は脅威

【投手部門】
 投手評価には、平均的な投手に比べてどれだけ失点を防いだかを示す「RSAA」を用いる。ここでのRSAAは「tRA」ベースで算出。tRAとは、被本塁打、与四死球、奪三振に加え、投手が打たれたゴロ、ライナー、内野フライ、外野フライの本数も集計しており、チームの守備能力と切り離した投手個人の失点率を推定する指標となっている。

RSAA=(リーグ平均tRA-選手個人のtRA)×投球回数/9

tRA={(0.297×四球+0.327×死球-0.108×奪三振+1.401×被本塁打+0.036×ゴロ-0.124×内野フライ+0.132×外野フライ+0.289×ライナー)/(奪三振+0.745×ゴロ+0.304×ライナー+0.994×内野フライ+0.675×外野フライ)×27}+定数

 各チームのRSAA上位2人は以下の通り。

ロッテ:ロメロ2.71 益田直也2.26
オリックス:山本由伸8.50 田嶋大樹3.93
西武:エンス4.60 平良海馬3.75
ソフトバンク:和田毅2.74 藤井皓哉1.61
楽天:則本昂大4.64 西口直人3.56
日本ハム:上原健太3.16 西村天裕2.31

 6月18日にノーヒットノーランを達成した山本由伸は実際の月間MVPを受賞。セイバー指標での評価もリーグ1位である。

山本由伸
登板3 投球回33 防御率0.56 QS率100%
被本塁打0 奪三振率9.28 K/BB8.25
被打率.130 被OPS.353 WHIP0.56 奪空振率14.9%

 特に先発投手でありながら奪空振率14.9%は脅威であり、バットにまともにコンタクトさせなかった投球であることを物語っている。また、フライに対するゴロ率も1.84。コンタクトしてもボールがグラウンダーになっていることがわかる。よって、他の投手を圧倒する内容の投球を披露した山本由伸をセイバーメトリクス目線で選ぶ6月の月間MVPに推薦する。

打者の数字は普段に比べて低調…依然パ・リーグでは「投高打低」

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