阪神、Aクラス争いに必要な「忖度なし」の助っ人起用 球団OBは「必ず使う必要ない」

元・オリックスで現・阪神のアデルリン・ロドリゲス【写真:荒川祐史】
元・オリックスで現・阪神のアデルリン・ロドリゲス【写真:荒川祐史】

全力疾走できないマルテはわずか1日で抹消…復帰しても「代打要員でもいい」

■阪神 13ー0 巨人(13日・甲子園)

 阪神は13日に甲子園で行われた巨人との“伝統の一戦”を13-0で圧倒した。先発の西勇輝投手が8回4安打無失点の快投を見せれば、打線も19安打を放った。後半戦の切り札として新助っ人のアデルリン・ロドリゲス内野手(元オリックス)が加入し“外国人枠争い”も激しさを増す中、現役時代に阪神、ヤクルトなど4球団で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏は「新しく獲った助っ人だからといって、必ず使う必要はない」と見ている。

 打線が爆発した甲子園は“お祭り”状態だったが、今後のチーム編成は悩ましくなりそうだ。新型コロナウイルス濃厚接触者のため大山が「特例2022」により抹消されたが、陰性となれば近日中には復帰が可能。49日ぶりに1軍復帰したマルテは即スタメンで2本の適時打を放つなど存在感は見せた。ただ守備では打球を追うことができず、打った直後も全力疾走ができない状態で、わずか1日で登録抹消されてしまった。

 緊急昇格したマルテのプレーを見た野口氏は「全く走れない状態だった。1打席目の右前打も狙われていたらライトゴロになっていた」と指摘。今後は不透明だが、1軍に復帰するとしても「代打要員でもいい」と見る。マルテの動向は、外国人の起用法に大きくかかわる。新助っ人のロドリゲスは外野も守れるが本職は一塁。守備力に不安があり、1軍昇格となればどのポジションで起用されるかに注目が集まっている。

 ロドリゲスが一塁を守ることになれば、大山が左翼に回ると予想される。マルテは再昇格があっても控えとなるだろう。仮に左翼を守ればポジションが大変動し、打撃好調の島田、山本がスタメンを外れる可能性も。佐藤輝が三塁を守る可能性もあるが、まだ未知数のロドリゲスのために守備陣形を大幅に変える必要はあるのだろうか。

「Aクラスの可能性があるチームに忖度はいらないし、必ず使う必要はない」

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