ストライクゾーンにほぼ死角なし？　ハム野村佑希の長所と課題に3つのデータで迫る

ストライクゾーンに来る球に大きな弱点なし、球種別では直球系が得意

　次に今季のコース別打率を見ると、ど真ん中に対して打率.500をマーク。真ん中低めと内角の真ん中もそれぞれ打率.450を超えている。ストライクゾーン高めに来る球に対しては3コース全てで打率.280以上。外角真ん中は.250、外角低めは.235になっている。また、外角高めのボール球に対しては極めて高い打率を記録している。ただ、低めのボールゾーンの打率は低い。

　今季の球種別打率ではストレートの.341を始め、シンカー・ツーシームが.357、シュートに対しては.500をマークしている。逆にカーブとチェンジアップがそれぞれ.200と緩い球への打率はやや落ちている。フォークに対しては.083と1割を切っている。

　野村が見せる積極的な打撃スタイルは、ストライクゾーン内の大部分に対して高い打率を残せるという自身の長所にも符合している。若くして台頭している理由は、甘く入った球を臆さず振りに行く積極性と、天性の打撃センスの融合とも形容できるだろう。

（「パ・リーグ インサイト」望月遼太）

（記事提供：パ・リーグ インサイト）