「緒方監督との確執はなかった」広島リーグ3連覇“直前”に名コーチが辞任した理由

「これだけは誤解しないでほしい。緒方監督との確執はなかった」

 シーズンが始まると4月は9勝16敗で最下位スタート。その後は徐々に調子を取り戻していったが、Bクラスのまま10月に突入した。勝てばクライマックスシリーズ進出となるシーズン最終戦の中日戦に0-3で敗れて、結局は4位に終わった。投打が噛み合わず、地元紙にBクラスの要因が打撃コーチと監督のコミュニケーション不足と指摘されるなど、チームは揺れた。

 結果的にこの年限りでチームを去ることになった新井氏だが、「これだけは誤解しないでほしい。緒方監督との確執はなかった」と、当時を振り返って“噂”を否定。「打撃部門の成績不振の責任を感じていたし、今までやってきたコーチ業と比べると、少し変化が出た年だった。全てを考えた結果、自ら去ろうと決断した」と、退団を決めた理由を明かす。

 2013、14年と野村監督に仕えた2年間は試合前のスタッフミーティングでコーチ陣が試合のオーダーを提案。選手の状態、相手投手との兼ね合いなど、指揮官と意見を交わしながら作っていったが、2015年は緒方監督が熟考し、ミーティング前にオーダーを決定。コーチ陣はミーティング会場でホワイトボードに書かれたメンバーを見て、当日の打順を知るシーズンを過ごした。

2015年は「これまで私がやってきた打撃コーチの仕事ができなかった1年」

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