打率.159で「ファンは僕にウンザリ」 居場所失った大砲、ヤ軍退団直前に漏らした苦悩

ドジャースに合流したジョーイ・ギャロ【写真:Getty Images】
ドジャースに合流したジョーイ・ギャロ【写真:Getty Images】

28歳のギャロは有望株投手との交換トレードでドジャースに移籍した

 メジャーリーグがトレード期限を迎えた2日(日本時間3日)、ヤンキースは通算170本塁打を誇るジョーイ・ギャロ外野手を放出して有望株の右腕クレイトン・ビーター投手を獲得した。昨季途中にレンジャーズから移籍した28歳のギャロは今季、82試合出場で打率.159(233打数37安打)、12本塁打24打点と不振に喘いでいた。トレード前日の1日(同2日)には「(ニューヨークでは)顔を見せたくないから出歩かない」「(ファンは)僕にウンザリしていると思う」と悩める胸中を明かしていた。

 ギャロは2015年から昨季途中までレンジャーズでプレーし、通算打率.211、145本塁打をマーク。2017年には41本、2018年には40本塁打を記録するなど長距離砲として活躍した。しかし、昨季途中に加わったヤンキースでは通算140試合で打率.159、25本塁打と低迷し、今夏での移籍が取り沙汰されていた。ニュージャージー州のメディア「NJ.com」によると、トレード前日に心境を吐露。レンジャーズ時代との違いについて「ここ(ヤンキース)に来る際、大きな試練になることは分かっていた。(テキサス時代の)若い頃、僕はNo.1の有望株だったけど三振が多かった。でも、レンジャーズのファンは僕のことを理解し始めてくれていた」と語る。

 レンジャーズ時代の最高打率は2019年の.253。それ以外の年は2割前後だったが、レンジャーズファンはそういうタイプの選手であると理解してくれたという。しかし、ニューヨークでは「ヒットをたくさん打てなければ、他にどんなことができても関係ない。酷評されるからね。僕はキャリアを通じて打率.300の選手ではなく、ずっと打率.200の選手だった。だからニューヨークでプレーするのは試練になると思っていた」と心境を吐露した。

 他球団でプレーすることで「新しいスタートを切ることを望んでいるかもしれないが」と問われると「ここの人たち(ファン)は少し僕にウンザリしていると思う。いいプレーができていないから(他球団でプレーすれば)先に進みやすくなると思う」とも。また、レンジャーズ時代にヤンキースタジアムでプレーした際に、ヤンキースの選手がブーイングを浴びるシーンを見たとし、「僕は『マジかよ、気の毒だな』と思った。それが今は自分が同じ目にあっているんだから」と述べた。

 さらに「実のところ、このチームのことや(ヤンキースの)仲間たちのことがすごく恋しくなる。彼らのもとを去るのはすごく辛い。楽しい時をたくさん過ごしたが、先に進むのもビジネスの一部。(移籍する)準備はできているよ」と本音を漏らしていた。今度はロサンゼルスの名門球団で力を発揮できるか。注目される。

(Full-Count編集部)

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