山本由伸、135球完投勝利で見せたこだわり 応えた中嶋監督&福良GMの“ハッパ”

西武戦に先発したオリックス・山本由伸【写真:宮脇広久】
西武戦に先発したオリックス・山本由伸【写真:宮脇広久】

9安打3失点も今季11勝目、2年連続4冠の偉業へ前進

■オリックス 4ー3 西武(19日・ベルーナドーム)

 オリックスのリーグ連覇の成否を握っているのはやはり、日本を代表するエースの山本由伸投手だ。19日に敵地・ベルーナドームで行われた西武戦に先発し、9安打3失点を喫しながら9回完投勝利。チームは首位の西武へ2.5ゲーム差の3位に浮上した。山本自身、高卒6年目で通算50勝に到達し、4冠に輝いた昨季に続き、今季も11勝、防御率1.71、154奪三振、勝率.688の全てでリーグトップに立っている。

 初回に思わぬ形で先制を許した。1死二塁で森にワンバウンドのカーブを振らせ三振に仕留めたが、捕手の若月が一塁へ悪送球して振り逃げ。一、三塁となり、4番の山川に左前適時打を浴びた。2点リードで迎えた6回にも、3連打で1点を失い、なおも無死一、三塁から、呉の二ゴロ併殺打の間に同点に追いつかれた。

 それでも抜群のコントロール、どれを取っても一級品の豊富な変化球を駆使し、試合の流れは渡さない。ストレートの球速は7回まで151キロにとどまっていたが、4-3と1点リードで迎えた8、9回には、2イニングでMAXの153キロを4球、152キロを4球叩き出した。山本は「最後に近づくにつれて感覚がマシになってきたので、いけるかなと思って腕を振りました」と振り返ったが、敵将の西武・辻監督は「今日は最初はあまり、力んでこなかったよね。スピードもそんなに出ていなかった。最後まで投げようという気持ちが強かったのだろうと思う」と見ていた。

 9回も2死一塁とされ、1発浴びれば逆転サヨナラ負けという状況となったが、外崎を148キロの“高速フォーク”で空振り三振に仕留めた。初回に悪送球があったコンビを組む若月からは、2打席連続本塁打の“お返し”を受け、今季最多の135球で完投勝利を成し遂げた。9回を投げ切るのは、6月18日に同じベルーナドームの西武戦でノーヒットノーランを達成して以来今季2度目。山本は「7回とか8回とかで交代した時に、(中嶋聡)監督と福良(淳一GM)さんに『野球は9回だぞ』と言われていました」と笑い、中嶋監督も「今日はいってもらうからね、と言ってあった」とうなずいた。

 昨季は両リーグを通じて最多の6完投で、チームを25年ぶりのリーグ優勝に導いた山本。「こうやって投げ切れるのは達成感がありますし、もっと頑張ろうと思います」と頼もしい。今季も優勝争いの佳境を迎え、今後ますます、リリーフ陣の負担を軽減しながら1人で白黒をつけることが求められそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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