「野球ってクレイジー」ア東地区に波乱の芽? 首位ヤ軍大失速、100敗球団がPO争い

最下位予想だったオリオールズが躍進している【写真:ロイター】
最下位予想だったオリオールズが躍進している【写真:ロイター】

今季58勝104敗が予想されたオリオールズはすでに62勝

 ア・リーグ東地区で首位を独走していたヤンキースが急ブレーキだ。最近10試合は2勝8敗と落ち込んでいる。一方強豪揃いの同地区で、圧倒的な最下位が予想されていたオリオールズが現在62勝57敗で貯金5、プレーオフのワイルドカード争いでは1.5ゲーム差につける。米国のファンは両チームの明暗が入れ替わったことに、驚きを隠せないようだ。

 米スポーツ専門局「ESPN」はデータ部門「スタッツ&インフォ」の公式ツイッターで、19日(日本時間20日)のレッドソックス戦でオリオールズ打線が爆発、5回までに15点を奪ったことを伝えている。一方でヤンキースは「最近7試合で合計14得点。この間完封負け3度」とも。ファンは両チームの勢いが全く予想と入れ替わったことに「野球ってクレイジーだよな」「現実とは思えない」と反応している。

 また「ESPN」はオリオールズの密かな“躍進”を伝えている。「最も驚くシーズンを送っている彼らを分析」と題した記事は、チームが2018年、2019年、そして昨季とシーズン100敗を記録し低迷してきたことを紹介。「今季も悲惨な100敗シーズンになるように見えた」と伝えている。開幕前の同局パワーランキングでは最下位の30位。58勝104敗が予想されていたという。

 1995年以降、最も多くの勝ち星を前年から積み増したのは1999年のダイヤモンドバックスで、1998年の65勝から35勝プラスの100勝とした。今季、もしオリオールズが88勝に届けば、昨季より36勝の増となってこれを超えるという。

 また記事は、オリオールズにはどん底から躍進した前例があると紹介している。1988年は開幕から21連敗、シーズンを54勝107敗で終えたものの、翌89年はシーズン最終週までプレーオフ争いを演じた。最後のブルージェイズ3連戦、初戦と2戦目をともに1点差で落とし、プレーオフ進出を逃したのだ。

 今季ア・リーグ最後のプレーオフ出場枠は、再びこの2球団の争いになる可能性がある。そして今季の最終カードは、10月3日(同4日)からのブルージェイズ3連戦。どんな最後が待ち受けているだろうか。

(Full-Count編集部)

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