燕に4差急接近…DeNAに逆転Vの可能性はあるのか 球団OBが語る“希望”とキーマン

燕との直接対決は9試合「ここに希望を託すことができる」

 シーズン終盤に入った今、4ゲームは決して小さな差ではないが、野口氏は「DeNAはヤクルトとの直接対決をまだ9試合を残している。ここに希望を託すことができます」と指摘する。簡単に言えば、DeNAはヤクルトより5試合多く残していることから、DeNAとヤクルトがともに直接対決以外の試合を全勝すると仮定すると、直接対決ではDeNAの6勝3敗以上で順位がひっくり返ることになる。DeNAはヤクルトに対し今季7勝9敗と黒星が先行しているが、いったん勢いに乗ると手がつけられないチームだけに予断を許さない。

 DeNAの不安はこれまで雨天中止が多く、リーグ最多の38試合を残していること。最も試合消化の早い阪神、広島に比べると、10試合も多い。その分、今後の日程が過密になるのは必然で、9月は6日から14日まで9連戦、休みを1日挟み、16日から25日までは10連戦が予定されている。野口氏は「2軍を含めた全戦力を結集して戦うことがポイントになる。先発陣が苦しくなった時、現在2軍で調整中の東(克樹)、昨年6月にトミー・ジョン手術を受け、今月に支配下登録復帰を果たした平良(拳太郎投手)らが1軍に戻ってくることができれば、貴重な戦力になると思います」と言う。

 DeNAでは他にも、主砲のタイラー・オースティン外野手が新型コロナウイルス陽性判定で抹消中。リリーフ陣では前守護神の三嶋一輝投手も2軍で調整を重ねており、このあたりがDeNAにとって、さらなる上がり目になり得る。“心臓破りの9月”を乗り越えることができれば、奇跡への扉が開きそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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