三浦監督「1本目と2本目は違う」 DeNAが村上に痛恨の2本塁打を浴びた舞台裏

27日先発の石田「(村上を)抑えればベイスターズに流れが来る」

 とはいえ、DeNAとヤクルトの直接対決は、この試合を含めてまだ9試合残っていた。試合前、翌27日に先発する予定の石田健大投手は村上についてこう語っていた。「甘い球は投げられないと思いますが、ずっと逃げてはいられない。誰かが攻めないといけないと思っていますし、駆け引きにはなりますけれど、(村上を)抑えれば多分、みんなが思っている以上にベイスターズに流れが来ると思います。そういうのを1打席はつくらないと勝ち越せないと思うので、自分ができることをしっかりやりたいです」。

 DeNAは追う立場だけに、なおさら相手の絶対的な主軸を抑えて流れを引き寄せたい。そのためには1試合限りでなく、次の試合にも、できれば今季残り全対戦につながる、継続性のある配球が望ましい。実際、この日のDeNAバッテリーの配球からは、村上に内角を意識させようという意図がうかがえた気がした。

 初回1死一、三塁で迎えた第1打席で、大貫は外角のツーシームを打たせて投ゴロに仕留めた。4回先頭の第2打席では、初球から3球続けて内角に速球を見せ、4球目は外角にカーブ。カウント2-2から、最後は内角低めのスプリットを振らせて三振に斬っていた。第3打席も先制3ランの直前、カウント1-2から内角低めにスライダー、スプリットを投じたが、いずれも見極められ、フルカウントに持ち込まれていたのだった。

 村上は47本塁打115打点、打率.328で打撃3部門トップ。一方、首位打者を争うDeNA・佐野恵太外野手は4打数無安打で、打率を.320に下げた。DeNAは大事な3連戦の初戦で村上にしてやられた格好だが、三浦監督は「他にもいい打者はいるので、打線としてどうやって抑えていくか、もう1回練り直してやっていきたい」と気持ちを切り替えた。やられっ放しで終わるわけにはいかない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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