急上昇DeNAが食らった16失点大敗の衝撃 誤算が誤算を呼んだ継投

快進撃を自信に「やってきたことがなくなるわけではない」

 三浦監督は「ゴロを打たせるのがガゼルマンの持ち味だと思うが、不運な“コースヒット”で走者をため、球が浮いてホームランされましたね」と指摘した上で、「初登板としては難しい場面でいってもらった。まだまだ見たいですし、次に期待します」と、1回4失点の結果にも同情を寄せた。新顔の好投で試合の流れを変えようとしたもくろみは、あえなく外れたのだった。

 こうなると、その後の継投はますますつらくなる。5、6回を担った中川虎大投手、7回の宮國椋丞投手、8回の坂本裕哉投手の3人はいずれも3連投目で、疲労の色が濃い。中川は2失点。宮國に至っては1イニングで3本塁打を含む7安打を浴び5失点。坂本は今月に入って先発から中継ぎに配転されたばかりで、キブレハンと村上にソロを浴び2点を失ったのも、責められる状況ではなかった。「想定外のところでいってもらった部分もある。3連投もわかっていましたけれど、行ってもらうしかなかった」と三浦監督を打ち明ける。

 9回は平田真吾投手がなんとか無失点でしのいだが、勝利の方程式を担う山崎康晃投手、伊勢大夢投手、エドウィン・エスコバー投手、最近好調の入江大生投手を投入するタイミングをつかめないまま、この日の継投は大きな破綻をきたした。

 とはいえ、三浦監督が「これまでやってきたことが、なくなってしまうわけではない。終わったことは変えられないので、切り替えることが一番大事」と話した通り、DeNA投手陣は昨季リーグワーストの4.15だったチーム防御率を、今季は27日現在3位の3.47に改善し健闘している。昨季の最下位から2位躍進を遂げている流れを断たないためにも、首位との直接対決で食らった衝撃を早急に払拭することが大事になる。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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