守備名人が本塁打王上回る“勝利貢献度” 3年目外野手、驚きの爆肩が生む異次元数値

中日・岡林勇希【写真:荒川祐史】
中日・岡林勇希【写真:荒川祐史】

中日の岡林勇希外野手が見せる異次元の守備は数値にも表れる

 野球選手の価値を図る指標に「WAR」(勝利貢献度)というものがある。代替可能な選手に比べて、どの程度の勝利を積み増したかを示す指標で、投手と打者をはじめあらゆるポジションの選手を同じ土俵で比較できるのが特徴だ。今季この部門で、異色の数字を叩き出している選手がいる。中日の3年目、岡林勇希外野手だ。

 セイバーメトリクスの指標などを用いて分析を行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)が算出した指標によると、12球団の野手でWAR1位はセ・リーグの三冠王へ突き進む村上(ヤクルト)で9.7。2位は同じくヤクルトの塩見で5.0、さらに近本(阪神)も5.0で並ぶ。岡林はこの3人に次ぐ4位で4.7。これはパの本塁打王を独走する山川(西武)の4.6や、同じく首位打者の松本(日本ハム)の4.4を上回るのだ。そして打率.287の打撃よりも、守備での貢献が突出している。

「WAR」を打撃、走塁、守備と部門別に分けていくと、岡林は守備で20.7と異次元の数値を叩き出している。この部門2位の外崎が15.7、3位の長岡(ヤクルト)が12.9。同じ外野手の近本は11.5でまさに独走だ。好守の印象が強い菊池涼介(広島)は8.6、吉川尚輝(巨人)も8.1にすぎない。俊足を生かした守備範囲の広さと強肩は、間違いなく新たなゴールデングラブ賞の候補。今後もファンを沸かせるプレーに期待したい。

(Full-Count編集部)

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