ジャッジは“打者2人分”の成績 二刀流・大谷翔平だけじゃない“ルース以来”の記録

ヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:Getty Images】
ヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:Getty Images】

14日レッドソックス戦で2打席連続の56&57号を放った

 ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は13日(日本時間14日)、敵地で行われたレッドソックス戦で2打席連続の56&57号を放った。1961年にロジャー・マリスが打ち立てたア・リーグ記録の61本まで、あと4本。二刀流で活躍するエンゼルスの大谷翔平投手とのMVP争いは激化しているが、米メディアはジャッジの驚異的な数値を紹介している。

 57本塁打は、両リーグで見ても2位の選手に20本の差を付けて断トツ。米スポーツ局「ESPNスタッツ&インフォ」の公式ツイッターによると、20本以上もリードしているのは1928年シーズンの最終日以来初めてのことで、その時は54本でア・リーグ本塁打王のベーブ・ルースが、31本でともにナ・リーグ本塁打王となったジム・ボトムリーとハック・ウィルソンを23本差でリードしていたと紹介した。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のヤンキース番リンジー・アドラー記者は、ジャッジのfWAR(ファングラフスのWAR)が9.6であることに触れ、「fWARが10以上のシーズンを送ったのは現役選手では2人:マイク・トラウト(2回)とムーキー・ベッツ(1回)だ」と言及した。

 米メディア「ニューヨーク・ポスト」のコラムニスト兼MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者はツイッターで「現役選手で3人目となるシーズンWAR10ペースだ。しかもロジャー・マリスのホームラン記録も抜こうとしている。それでも他の誰かがMVPになるべきだって? おいおい」と投稿。ジャッジのMVP受賞を確実視している。

 ファングラフスによると、13日(同14日)の試合前の時点で、打撃と走塁によって算出された得点力の平均的な選手との差を示す指標「OFF」は70.9を記録。米メディア「プロビデンス・ジャーナル」のビル・コック記者は、ムーキー・ベッツ(38.3)&ノーラン・アレナド(32.9)、あるいはマニー・マチャド(38.3)&オースティン・ライリー(32.9)の合算が71.2だとし、1人で2人分の数値を叩き出すジャッジを、投打でそれぞれ好成績を残す大谷と比較。「ショウヘイ・オオタニが2人のスターのようなパフォーマンスをしていると主張することはできるが、2022年のジャッジも同様だ」と意見を展開した。

 シーズンも残すところ1か月。13日(同14日)の試合を終えて、ジャッジは本塁打王を独走しているだけではなく、打点は121で、2位のホセ・ラミレス(ガーディアンズ)に12差を付けて1位。打率は.310で、1位のルイス・アラエス(ツインズ)の.319と9厘差となっている。3冠王に輝けば、“MVP文句なし”の声はより高まるだろう。どんな成績で公式戦を終えるのか、ますます注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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