投手・大谷翔平の止まらぬ進化 球速、制球、スタミナ…投球内容は軒並みアップ

5月Rソックス戦では99球のうちストライク81球…コントロールも向上

 多彩な球種を操っているのに制球力もアップしている。5月5日(同6日)のレッドソックス戦では99球のうちストライク81球。ストライク率81.8%と、とんでもない数字を残したが、シーズンのストライク率66.0%は昨季から2.0%アップ。与四球率は3.04→2.23となり、キャリア最高となっている。

 今季は2018年オフのトミー・ジョン手術から復帰3年目だ。昨季は「まだリハビリ中」と話していたが、今年はシーズンを通してフル回転。ここまで141回と規定投球回を狙えるイニングを投げるだけでなく、昨季4試合だった100球超えを今季は7試合で記録。中5日で登板した試合も昨季の6試合から、すでに9試合となっている。“スタミナ増”を感じさせるシーズンを送っている。

 24試合登板、12勝、防御率2.55、188奪三振などと個人成績が目立つが、細かな投球内容も軒並みアップさせている。今後は規定投球回の到達だけでなく、シーズン200奪三振にも期待がかかる。日本人投手では野茂英雄(4度)、松坂大輔(1度)、ダルビッシュ有(4度)の3投手だけで、2019年ダルビッシュ(当時カブス)以来3年ぶり。「30本塁打&200奪三振」となれば、両リーグ史上初の快挙となる。

 残る登板は17日(同18日)の本拠地・マリナーズ戦、23日(同24日)の敵地・ツインズ戦、29日(同30日)の本拠地・アスレチックス戦、10月5日(同6日)の敵地・アスレチックスとの今季最終戦となっている。偉業ラッシュだけでなく、どんな“自分超え”の投球を見せてくれるのかも注目だ。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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