西武・内海哲也が引退会見 決断の理由は「若手選手たちの邪魔になってはいけない」

引退会見に臨んだ西武・内海哲也【写真:宮脇広久】
引退会見に臨んだ西武・内海哲也【写真:宮脇広久】

渡辺が手紙を朗読「内海さんにいろいろ教えていただいたことが一番の財産」

 西武の内海哲也投手が19日午前、埼玉県所沢市内で引退会見を行った。引退を決断した胸の内を「今はやりきった思いでいっぱいです。ついにこの日が来たかという感じです」と語った。同日に本拠地ベルーナドームで行われる楽天戦で、通算335試合目となる現役最後の登板を先発で飾り、19年間のプロ生活(巨人15年、西武4年)に別れを告げる。

 現役引退を決めた理由について「今シーズンはずっとどこかで辞めなきゃいけない気持ちがあった。迷いもありましたが、若い選手も伸びて1軍で活躍するのを見ていたので、僕がいることで足かせ、邪魔になってしまうと思い決断しました」と明かす。「ライオンズには、もっと早く辞めなさいと言われてもおかしくなかった。自分が決めるまでやらせていただいて、感謝しかありません」と声を震わせ、絶句する場面もあった。

 巨人、西武で過ごしたプロ19年間で4人の監督に仕えた。「ジャイアンツでは(入団当時の)堀内(恒夫)監督には、どうしようもない投球をしても、1軍で使っていただいたお陰で土台ができ、原(辰徳)監督にはエースと呼んでいただける場面を任せていただきました。(高橋)由伸さん、辻(発彦)監督には、自分の思うようなパフォーマンスを出せませんでしたが、感謝しています」と感謝の思いを伝えた。

 会見にはサプライズで、高卒4年目右腕の渡辺勇太朗投手が登場し手紙を朗読。涙を流しながら「叱られたことなどが、昨日のことのように思い出されます。内海さんにいろいろ教えていただいたことが一番の財産です」と語りかけた。渡辺は40歳の内海より18歳下だが、シーズンオフの自主トレに同行して師と仰いでいた。

 内海は通算135勝103敗。巨人時代には最多勝を2度、最多奪三振を1度獲得するなどエースとして活躍。成績だけでなく、投手陣を牽引するリーダーとしてチームに貢献した。2018年オフには、巨人が炭谷銀仁朗捕手をFAで獲得したことに伴う人的補償として、西武に移籍したが、人望の厚さは変わらない。渡辺をはじめ若手から慕われ、今季は投手コーチを兼任したほどだった。

【会見の様子】手紙を号泣朗読の渡邉も最後は笑顔で記念撮影 西武・内海哲也の引退会見の様子

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