「敵地なのにホームチームより早く…」 常に球場一番乗り、元同僚が明かす“内海伝説”

楽天戦で現役最終登板をした西武・内海哲也【写真:荒川祐史】
楽天戦で現役最終登板をした西武・内海哲也【写真:荒川祐史】

元巨人の林昌範氏「一番印象に残っているのは地道に練習する姿」

 西武の内海哲也投手は19日、本拠地ベルーナドームで行われた楽天戦に先発し、現役最終登板。「1番・遊撃」の山崎剛内野手を二ゴロに仕留めて打者1人で降板し、19年間のプロ生活に別れを告げた。通算135勝104敗、最多勝2度の実績以上に、練習量とリーダーシップで“唯一無二”の存在だった。

「19年間を通じて僕がこだわったのは、誰よりも早く球場に来て、誰よりも練習することでした」。試合前に行われた引退会見で、内海はそう強調した。渡辺久信GMも「本当に、横浜の遠い所から(埼玉のベルーナドームに)毎日一番早く来て試合の準備をしっかりして、その姿勢を若い選手にまざまざと見せてくれた。なかなかできることではない。野球への思いの強さを感じる選手でした」と証言する。

 練習熱心なところは、プロ入り当初から変わらない。巨人時代の同僚で、年齢は内海の1歳下、プロ入りは1年早かった林昌範氏は「一番印象に残っているのは、地道に練習する姿です」と話す。

「若い頃はライバルで、内海さんも『林には負けたくない』と言ってくれていました」と林氏が言う通り、ほぼ同年代で同じ左腕の2人は、2005年の開幕前に先発ローテ枠を激しく争い、当時2年目の内海に軍配が上がった。林氏はリリーフに配置転換され、54試合2勝2敗18セーブ15ホールド、防御率1.61をマークし、以降は専らリリーバーとしてプロ生活を送った。対照的に内海は同年4勝、翌2006年には12勝を挙げ、エースへの階段を駆け上っていった。

「内海さんはエースになっても、球場に一番乗り」

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