「マナーと技術は世界に通用」 銅メダルの侍U18が帰国、馬淵監督が感じた収穫と課題

解団式で挨拶する団長の日本高野連・宝会長(右)と侍U-18代表ナイン【写真:代表撮影】
解団式で挨拶する団長の日本高野連・宝会長(右)と侍U-18代表ナイン【写真:代表撮影】

3位決定戦では韓国に6-2で勝利、無事に日本に到着

 18歳以下の野球世界一を決める「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(米フロリダ・ブラデントン、サラソタ)で3位入賞を果たした野球日本代表「侍ジャパン」U-18が20日に帰国。都内で解団式を行った。銅メダルだけではなく、打席に入る前の礼など、日本選手の行動も話題になった今大会。馬淵史郎監督は「今大会の課題をしっかりと洗い出し、次の大会に向けて前進していきたい」と反省の言葉を口にしながらも、礼節は“世界レベル”だったことに胸を張った。

 日本は今大会、オープニング(予選)ラウンドで台湾に、スーパー(決勝)ラウンドで、韓国と米国に敗れ、4位で3位決定戦に進出した。18日(日本時間19日)の3位決定戦では、韓国に6-2で勝利し、2017年以来、2大会ぶりのメダルを獲得した。

 今大会では、松尾汐恩捕手(大阪桐蔭)の打席に入る前の礼儀がWBSCの公式ツイッターに取り上げるなど、日本選手の行動も光った。馬淵監督は「20人の選手が日本の高校球児の代表として粘り強く戦ってくれたおかげで、なんとか銅メダルを獲得することができた。日本野球のマナーと技術は世界に通用していたと思う」と10日間の戦いを終えた選手たちをねぎらった。

 主将を務めた山田陽翔投手(近江)も「自分たちは力不足であると感じた大会だったが、逆に世界でも通用したのは日本の基礎力の高い野球」と振り返り「来年、後輩たちにはそういったところを武器にして、頑張ってほしい」と叶わなかった世界一を後輩に託した。

 馬淵監督、山田のコメント全文は以下の通り。

〇馬淵史郎監督
「20人の選手が日本の高校球児の代表として粘り強く戦ってくれたおかげで、なんとか銅メダルを獲得することができた。日本野球のマナーと技術は世界に通用していたと思う。だが、目標はあくまでも金メダル。7イニング制での戦い方や投手の起用法など、今大会の課題をしっかりと洗い出し、次の大会に向けて前進していきたい。選手たちは日の丸を背負った経験を今後の野球人生につなげていってほしい」

〇山田陽翔主将
「なんとかメダルを取れたのはよかったが、優勝できなかった悔しさはある。海外の選手は体も大きく、パワーもある。自分たちは力不足であると感じた大会だったが、逆に世界でも通用したのは日本の基礎力の高い野球。来年、後輩たちにはそういったところを武器にして、頑張ってほしい。(収穫は)調子が悪い時にどう対応するべきかがわかった。今大会も悪い時はあったが、すぐに本調子まで戻せなくても自分なりに打者を抑えられるレベルには戻せた。短い期間だったが結束力のあるチームだった。今後も切磋琢磨していきたい」

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY