大谷翔平出場試合でジャッジ60HR映像 米記者も感嘆「史上最高のMVPレース」

エンゼルス・大谷翔平(左)とヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平(左)とヤンキースのアーロン・ジャッジ【写真:ロイター】

レンジャーズ放送局でも大谷vsジャッジのMVP争いに注目

 エンゼルスの試合が行われている球場すら、ジャッジの豪快弾に夢中になっていた。20日(日本時間21日)に行われたレンジャーズ戦、8回エンゼルス攻撃中のことだ。大谷翔平が三ゴロに倒れ、レンジャーズの投手交代中。グローブライフ・フィールドの大型スクリーンに、パイレーツとの試合を戦うヤンキースのジャッジが映し出された。軽やかなスイングから放たれた放物線は、左中間スタンドへ消えていく。メジャー史上6人目、60号到達の瞬間だった。ほぼリアルタイムで流された映像。レンジャーズ本拠地も騒然とした。

 エンゼルス、レンジャーズ共にポストシーズン進出の可能性が消滅。レンジャーズ放送局の話題は「大谷vsジャッジ」のMVP争いだった。大谷の打席ごとに両選手の成績を紹介する熱の入れよう。主役となった大谷は、同点で迎えた6回先頭に右前打で出塁。ウォードの左翼線二塁打で一気に勝ち越し生還した。敵地もどよめく好走塁で、この回3点の勝ち越し劇を呼び込んだ。ただ、この日ばかりは……。この球場にいないのに映像を流した、ジャッジの方がインパクトはあった。

 すでに終戦したエンゼルスでは大谷のMVP争いが最大の関心事。昨季までヤンキース三塁コーチだったネビン監督代行は一貫して大谷の2年連続MVPを推しているが、報道陣から毎カードのように質問を受けている。「私の考えをテープに録音しておけば良かった」。こう苦笑いするほどだ。

 記者席ではヤンキース戦の速報を見る米記者もチラホラいる。米メディア「ジ・アスレチック」のエンゼルス番サム・ブラム記者は、こう感嘆の声を上げていた。

「ショウヘイは全くもって常軌を逸脱したシーズンを送っている。満場一致のMVPに値すると思う。ただ、アーロン・ジャッジもMVPに相応しいと思う。今年は史上最高のMVPレースだと思うよ」

 エンゼルスは残り14試合。2年連続MVPを目指す大谷にはシーズン200奪三振、あと14イニングに迫った史上初のダブル規定到達の期待がかかる。60発スラッガーvs13勝&34発の二刀流――。熱いバトルは続いていく。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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