大谷翔平、MVP争いの昨季との違い ジャッジはゲレーロJr.とは異次元のライバル

ジャッジのWARは今季「9.9」と大谷を上回っている

 昨季は大谷をMVPと予想する声がほとんどだったが、今季は大谷とジャッジ、それぞれを推す声が上がっている。それは大谷の相手になるゲレーロJr.とジャッジの成績、活躍ぶりに大きな違いがあるからだ。

 昨季のゲレーロJr.は148試合に出場し、打率.311、48本塁打111打点で、大谷らとの争いの末に本塁打王を獲得した。OPSは1.002、選手の価値を示すWARは「6.8」だった。昨季の大谷は投打合わせて「9.0」。ベーブ・ルース以来の二刀流での大活躍というインパクトもあったが、指標を見ても、文句なしのMVPだった。

 だが、今季のジャッジはワケが違う。ここまで打率.317、60本塁打128打点。ロジャー・マリスのリーグ記録61本塁打に迫っている。本塁打王争いでは2位以下に20本以上の大差をつけてトップを独走し、打率、打点もトップ。10年ぶり16人目の3冠王も現実味を帯びており、OPSも1.126と異次元な数字に。WARも「9.9」となっており、大谷の「8.9」を大きく上回っている。

 また、エンゼルスは昨季、今季とプレーオフ進出ならず。昨季はゲレーロJr.の所属するブルージェイズもア・リーグ東地区の2位でプレーオフ進出を逃していたが、ジャッジの属するヤンキースは今季、同地区首位に立ち、地区優勝に近づいている。こうしたチーム成績も、ジャッジを後押しする要素となっている。

 史上初となる“W規定到達”という大谷の偉業はもちろん歴史的快挙ではあるものの、ライバルとなるジャッジの活躍も歴史に残る活躍になっている。だからこそ、今季のア・リーグMVP争いは、結末が読めない展開となっている。

(Full-Count編集部)

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