名門・横浜高が実施した北海道・紋別合宿 2年生中心で行った意義、主将が語る収穫

紋別山での横浜高の集合写真【写真提供:横浜高野球部】
紋別山での横浜高の集合写真【写真提供:横浜高野球部】

村田監督「チームの一体感を築く狙いがありました」

 今夏に続く2季連続の甲子園出場を目指す横浜高校。秋季神奈川大会では小田原、金沢、武相、三浦学苑をコールドで下し、ベスト4進出を果たした。甲子園を経験した新主将の緒方漣、エースの杉山遥希を軸に、秋にレギュラーを獲得した強打の捕手・椎木卿五、シュアなバッティングが光る荻原晴ら新戦力も台頭し、一戦ごとに力をつけている。

 チームのスローガンは「想い・繋ぐ・団結」。新チーム発足時、村田浩明監督がグラウンドにあるホワイトボードに記した。横浜の歴史を築いた先輩たちの想いを繋ぎ、団結心を持って、戦い抜く。目標は夏の神奈川3連覇、そして日本一である。

 目標を果たすためのはじめの一歩として、8月26日から30日まで横浜にとっては初となる「紋別合宿」が行われた。北海道紋別市主催の行事で、昨年も実施される予定だった。しかし、コロナ禍の影響で中止になった経緯がある。紋別市のホームページには「横浜高校野球部を招待し、紋別高校野球部との練習試合が開催されます!」と題し、5日間の詳細日程が公開されるなど、地元の人々も待ち望んでいた合宿だった。

 横浜は村田監督、名塚徹顧問、2年生19人、1年生2人が合宿に参加。2年生中心にしたのには理由がある。「杉山や緒方は夏の甲子園を2回経験していますが、公式戦のベンチに入っていない2年生も多い。4泊5日、同学年の仲間と一緒に過ごすことで、チームの一体感を築く狙いがありました」と村田監督は明かす。

 2年生の中には寮生もいれば、自宅から通う選手もいる。4泊もともに過ごすのは、もちろん初めてのことだ。主将の緒方は「温度差を埋めることができた合宿でした」と振り返る。「甲子園組とメンバー外でなかなか一緒に練習できる時間がなく、少し温度差を感じていました。紋別ではグラウンドでもホテルでもずっと一緒にいたので、コミュニケーションを取ることができて、いい時間になりました」。

 全員で、標高334メートルの紋別山(通称・大山)にも登った。オホーツク海を一望できる場所で、仲間とともに笑顔で写真に収まった。「歩くだけで疲れたんですけど、いい思い出になりました!」と緒方。その写真からも、充実した表情が感じ取れた。

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