オリ契約解除は「落ち込んだ」 ドーピング違反にコロナ…ドン底から再起した元助っ人

2019年にオリックスでプレーしたナショナルズのジョーイ・メネセス【写真:ロイター】
2019年にオリックスでプレーしたナショナルズのジョーイ・メネセス【写真:ロイター】

ナショナルズのメネセスは今季44試合で打率.326、10本塁打、OPS.923

 2019年にオリックスでプレーしたナショナルズのジョーイ・メネセス内野手が、30歳にして初めてのメジャーで開花の時を迎えている。主砲のフアン・ソトとジョシュ・ベルを放出したナショナルズが“代役”として一塁のレギュラーに抜擢すると、ここまで44試合で打率.326、10本塁打、OPS.923の大活躍。地元紙「ワシントン・ポスト」は、日本でドーピング違反によって契約解除になったことなど、苦難の道のりを紹介している。

 メキシコ出身で2011年にブレーブスと契約を結んだが、なかなかメジャーの舞台には辿り着けなかった。しかし、2018年にフィリーズ傘下3Aで打率.311、23本塁打、82打点の好成績を残し、リーグ本塁打王、打点王、MVPに輝いた。そのオフにオリックスと契約を結び、記事では「その時、事態は好転していた。間違いなく、メネセスの財布に入っているお金は増えた」としている。

 しかし、シーズン途中の6月27日にアンチ・ドーピング規程違反によって、日本野球機構から1年間の出場停止処分を科される。オリックスから契約解除となり失意の中で米国に戻ったが、今度は2020年のマイナーリーグが新型コロナウイルスの影響で中止になり、プレー機会を完全に失った。記事では「かつてないほど気分が落ち込み、キャリアが終わってしまうのだろうかと思っていた」と当時の状況を説明している。

 その後、2022年1月にナショナルズとマイナー契約を結んだことが転機となった。8月2日(同3日)に念願のメジャーデビュー戦でいきなり本塁打を放つと、ランニング本塁打やサヨナラ本塁打と30球団で勝率最下位の球団の話題を独占。「この7週間は『どうしたら』という言葉で始まる質問で埋め尽くされている。メジャーリーグという世界最高のレベルでプレーするチャンスをもらうまで、どう10年もプロの世界で過ごしたのだろうか」と誰もが予想しない活躍だった。

 一方で、好成績はまぐれではなく根拠があるという。記事では、過去にスランプに陥った時はゴロが極端に多かったことに言及。ボールを捉える時の角度を改善したことでライナーの打球が増え、カーブとスライダーの長打率が劇的に向上したと分析している。

(Full-Count編集部)

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