大谷翔平「いつも気にしてます」 2年連続MVP級の躍動も…NPB時代から変わらぬ姿勢とは

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

メジャーを代表する選手となっても…一貫して変わらぬメディア対応

 エンゼルスの大谷翔平投手は今季も投打でフル回転している。今季は投手で14勝、防御率2.47、153回で203奪三振と軒並みキャリアハイを更新。打撃でも34本塁打、93打点と主軸の働きを見せている。2年連続MVP候補に挙げられる大活躍を続けているが、NPB時代から一貫して変わらないことがある。メディア対応だ。

 今季14勝目を挙げた23日(日本時間24日)の敵地・ツインズ戦。大谷は日米20人近くの報道陣に囲まれ、10分間の取材に応じた。コロナ禍の昨季までオンライン取材だったが、今季から通常の囲み取材が“復活”。取材対応は主に登板日。多くの場合で、右肘にアイシングを施した状態で行っている。

 取材は米メディア、日本メディアの順で行われるが、その対応はNPB時代から全く変わらない。大谷は質問者の目を見て頷きながら聞く。米メディア対応時は水原一平通訳を見て訳を聞き、最後に質問者の目を見て回答する。試合直後。嬉しい、悔しいなどの感情もあるだろうが、ほとんど表情に出すことはない。有名なプロ野球OB、花巻東の同級生がメディア関係者として取材に訪れた時も同じ。決して馴れ合いはない。

 全ての質問に真摯に回答する。「トレードの噂については?」など踏み込んだ質問にもだ。「マスコミの方とは接し方も言葉遣いも変わります。やっぱり友だちではないので、いつも気にしています」とNPB時代に話していた。今やメジャーを代表する選手となったものの、その姿勢を今も貫いているのは感心させられる。

 あと9回に迫ったメジャー初の規定投球回到達に2年連続100打点。シーズン最終盤まで周囲を熱くさせる活躍が予想されるが、当の本人からどんな言葉が聞けるのか。激動のメジャー5年目も残り9試合を残すのみだ。

○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て2009年に運動第一部(野球部)へ異動。2009年ロッテ、2010、11年横浜、2012年から巨人、2015年から日本ハム、2017年からメジャー担当。2019年2月からFull-Count編集部に所属。

【写真】「素敵」「素晴らしい」ファンも注目した大谷翔平の変わらぬメディア対応

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