先発投手の“及第点”では「なかなか勝てない」 ダルビッシュが考えるベストな降板

ホワイトソックス戦で8敗目を喫したパドレスのダルビッシュ有【写真:ロイター】
ホワイトソックス戦で8敗目を喫したパドレスのダルビッシュ有【写真:ロイター】

クオリティスタートは今季25度も…メジャー自己最多17勝目ならず

■Wソックス 3ー1 パドレス(日本時間1日・サンディエゴ)

 パドレスのダルビッシュ有投手が9月30日(日本時間10月1日)、本拠地でのホワイトソックス戦に登板し、6回を投げ8安打3失点6奪三振の内容で自身7連勝はならず8敗目を喫した。今季のクオリティスタート(6回以上自責点3以下)をリーグトップの25へと伸ばす104球の粘投だったが、メジャー自己最多となる17勝目はならなかった。

 メルビン監督はワイルドカードでのプレーオフ進出へ向け、前日に先発ローテを再編。当初は29日(同30日)の宿敵ドジャース戦の登板が予定されていたが、1日繰り下がって今季初対決のホワイトソックス戦のマウンドとなった。急な変更で下半身の調整メニューを2日に分けて行うなどフィジカル面の苦労もあったが、「今回の登板で一番難しかったのは、勉強の部分でギリギリまでホワイトソックスを見ていないというところだった」と漏らした。独自データから作り上げる「傾向と対策」が万全ではなかった。

「身体は動きも良くなかったし、球のキレもそんなに良くなかったんですけど、その中でピンチも結構多かったですけど、なんとか我慢してというピッチングでした」

 過去の対戦から得ている打者のスイング傾向と感性を投球に反映させた。

 初回から2イニング連続で走者を三塁に背負ったが、要所で踏ん張り本塁は踏ませなかった。3回は警戒する3番アブレイユを、3登板前から駆使し出した外角高めに伸び上がるスライダーで三ゴロに仕留め3者凡退で終えた。

 4回、先頭の4番ヒメネスにもアブレイユと同じイメージができていた。初球に新機軸のその球を選択。しかし、手元が狂い、レフトへの手痛い一発を食らった。

「ヒメネスは元々、スライダーはめちゃくちゃ打つんですよ。小さいスライダーもそうだし大きいスライダーも。とにかくインゾーンは打つっていうのはわかっていましたので。アブレイユもスライダーをめちゃくちゃ打つんですよね。でもあのスライダーをひっかけてサードゴロを打ったから、ヒメネスもひょっとしたらと思いましたが、ちょっと曲がりが少なくて、真ん中に残ってしまい、本人が一番打ちやすい球を投げてしまったというところ。あれは自分のミスですね」

 83マイル(約134キロ)のその球は明らかな失投。そこから左中間二塁打、右前打と連ねられ決勝の2点目を献上。6回にも2連打で1点を失い、7回からマウンドをガルシアに譲った。

先発としての役目…6回3失点では「なかなか勝てないんですよね」

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