投手・大谷翔平は「野球IQベスト」 投手コーチ激白、今季の進化と来季への課題とは

エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】
エンゼルス・大谷翔平【写真:ロイター】

エンゼルス・ワイズ投手コーチが投手・大谷を語る「今年は惑星で一番の高速シンカーを」

 エンゼルス・大谷翔平投手の進化とは? マット・ワイズ投手コーチが3日(日本時間4日)、敵地・アスレチックス戦前に報道陣の取材に応じ、進化のポイントを語り尽くした。今季は27試合登板して15勝8敗、防御率2.35。161イニングで213奪三振と軒並みキャリアハイをマーク。投手陣を一番間近で見てきたワイズ投手コーチにとって、2022年の投手・大谷は何がスゴいのか。

 まずワイズ投手コーチが着目したのが新たな勝負球の存在だ。後半戦から被打率1割台のスライダーを軸とした投球となり、8月15日のマリナーズ戦から平均97.3マイル(約156.6キロ)とフォーシームと同じ速さを誇る高速シンカーが大きな武器となった。

「昨季はストライク先行の投球でメジャー屈指の先発投手となり、今年は惑星で一番の高速シンカーを加えた。最近になって(縦変化の)スライダーも。能力に長けている。投手コーチとしては幸せなことだ」

「2球種とも彼のアイデアだ。特有の感覚を持っていて、他の変化球を加えたかったら自由自在に加えられる。(シーズン序盤と終盤で)1番の違いは変化球を加えたこと。ただ、毎登板、投げる度に勝つチャンスは非常に高いまま。これは最大限の称賛を送りたい」

 今季はスライダーを投げる際に右肘の高さを変えるなど投球フォームも変幻自在。これは打者・大谷からヒントを得たことだという。

「打者にとっては難しさがあると思う。スライダー、ストレートでも同じことをしているよね。ショウヘイがやること全てに理由がある。私が知っているのは打者として対戦した時に嫌だったから、今度は投手として同じことを始めた、ということだね」

「野球IQは自分が知る限りではベストだね。打者が何を狙い、修正点も理解している。コミュニケーションも優れていて、イニング間やマウンドでのやり取りで、早急にキャッチャーと一緒に改善できる」

 投球フォームを変えることによる故障も、ワイズ投手コーチは「特に心配していない」と言い切った。

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