清宮に覚醒兆しの裏で…2年連続戦力外の現実 村上が引っ張る“17年ドラフト組”の明暗

日本ハム・清宮幸太郎、ヤクルト・村上宗隆、ロッテ・安田尚憲(左から)【写真:荒川祐史】
日本ハム・清宮幸太郎、ヤクルト・村上宗隆、ロッテ・安田尚憲(左から)【写真:荒川祐史】

ハム清宮は初の規定打席到達、ロッテ安田も自己最多119試合出場

 高卒5年目のヤクルト・村上宗隆内野手が日本選手最多の56本塁打を放ち、史上最年少22歳で3冠王に輝いた2022年シーズン。その裏では大卒5年目の西武ドラ1左腕・齊藤大将投手が戦力外通告を受けた。ここでは2017年ドラフト組の「現在地」に焦点を当てる。

 1位入札で7球団が競合した日本ハム・清宮幸太郎内野手は、初めて規定打席に到達。打率.218、18本塁打、55打点をマークした。2球団が競合した広島・中村奨成捕手は昨年の39試合出場より少ない27試合出場にとどまった。西武との競合の末、オリックスが1位で獲得した田嶋大樹投手は自己最多9勝で優勝に貢献。単独入札だったDeNA・東克樹投手は開幕投手を務めたが、左肘のトミー・ジョン手術から復活途上で、12登板で1勝に終わった。

 外れ1位ながら3球団が競合した村上は「56発&3冠王」の金字塔。同じく3球団競合のロッテ・安田尚憲内野手は自己最多の119試合出場、9本塁打をマークし、飛躍の足掛かりを作った。巨人・鍬原拓也投手は2度目の育成を経て春に支配下復帰。49試合に登板した。

 西武・齊藤は昨年オフに戦力外通告を受け、育成で再契約。今季はイースタン・リーグで15試合に投げて1勝4敗2セーブ、防御率9.56に終わっていた。楽天1位の近藤弘樹投手が2020年オフに戦力外となりヤクルトへ。昨季序盤に22登板も右肩を痛めて離脱、今季登板機会はなかった。また、中日・鈴木博志投手は今季3登板、阪神・馬場皐輔投手は7登板だった。ソフトバンク・吉住晴斗元投手は昨季限りで現役引退している。

 2位以下では西武のドラ4・平良海馬投手が35ホールドポイントで最優秀中継ぎのタイトルを獲得し5位の與座海人投手が10勝を挙げた。ヤクルトのドラ4・塩見泰隆外野手は自己最多の140安打、16本塁打、24盗塁をマーク、オリのドラ3福田周平外野手はリードオフマンとしてリーグ連覇に貢献した。

 一方、西武のドラ3・伊藤翔投手、日本ハムのドラ4・難波侑平内野手、阪神のドラ6・牧丈一郎投手、同5位で入団して日本ハムに移籍した5位の谷川昌希投手らが今季、戦力外通告を受けている。入団から5年の月日を経て“明暗”が鮮明に分かれる形になっている。

(Full-Count編集部)

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