CS初采配のDeNA三浦監督を襲った短期決戦の怖さ… 機能しなかった“青柳対策”

崖っぷち三浦監督「ここで切り替える。それだけです」

 投手戦となった試合展開は、今季リーグトップのチーム防御率2.67を誇った阪神にとって望むところ。DeNAの唯一の失点シーンは5回だった。先発のエース・今永昇太投手は1死から、投手の青柳に真ん中付近の148キロ速球を右前打されたのをきっかけに満塁のピンチを背負い、近本光司外野手に中前へ先制2点タイムリーを浴びた。元々、青柳の今季打率.140(50打数7安打)は投手としては悪くないが、今永にとってこの1本が失点につながったのはやはり痛恨だった。

 その裏の攻撃では、先頭の藤田一也内野手が一塁強襲安打で出塁するも、森敬斗内野手は送りバントのサインに1球目をファウル、2球目を見送りストライクにした挙句、3球目は強攻に転じて空振り三振に倒れた。続く嶺井博希捕手の送りバントで2死二塁としたが、代打・戸柱恭孝捕手が一ゴロに倒れ、得点に届かず。三浦監督はスタメン遊撃手に、34歳のベテラン・大和内野手でなく、20歳の新鋭の森を選択したが、経験不足を露呈した場面と言えるかもしれない。

 短期決戦では、こういった小さなミスが命取りになることがよくある。「勝負の世界ですから、しようがない。ここで切り替える。それだけです」と強調した三浦監督は、土俵際でどんな踏ん張りを見せてくれるか。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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