DeNAに勝利運んだ“伊勢の18球” 三浦監督「託しました」に応えた直球勝負&3連続K

DeNA・伊勢大夢【写真:荒川祐史】
DeNA・伊勢大夢【写真:荒川祐史】

1-0の7回1死三塁で登板し直球勝負でピンチを脱した

■DeNA 1ー0 阪神(CSファースト・9日・横浜)

 DeNAは9日、横浜スタジアムで行われた阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦に1-0で勝利し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。7回の絶体絶命のピンチでマウンドを託された2番手の伊勢大夢投手が、期待に応える回跨ぎの力投。レギュラーシーズンでリーグ最多71試合に登板した「伊勢大明神」が、三浦大輔監督の執念の起用に応えた。

 負ければ終わり。後のない一戦の大ピンチで、三浦監督は自慢のタフネス右腕に全てを託した。「伊勢しかいないと思いましたし、期待通りのピッチングをしてくれました」。1点リードの7回だった。好投を続けていた大貫が先頭に内野安打され、二盗と犠打で1死三塁となった場面で伊勢の名前が告げられた。

 打席には近本。ここまで無安打だったとはいえ、前日8日の第1戦では決勝打を含む3安打を放っている。初球、150キロの直球に詰まらせ三邪飛とすると、続く大山は1ストライクからの2球目で中飛。わずか3球、全て直球で脱出し、珍しくガッツポーズを見せた。

 指揮官はさらに次の8回も続投を決断。8日の第1戦でも投げている伊勢は連投となったが「伊勢に託しました。球数も少なかったし、任せました」と執念を見せた。1死後は佐藤輝、高寺と左打者が続いたが「迷いはなかったです」。相手打者との相性や、エスコバーが8日にやや不安を露呈したことも影響したのか、この回を最後まで任された伊勢は3者連続三振という圧倒的な投球。執念で虎の子の1点を守り、守護神の山崎につないだ。

 短期決戦ならではの采配かと聞かれた三浦監督は「もちろん、そうです」とうなずき、ファイナルステージ進出をかけた10日の第3戦に向けても「全員で戦います」と語気を強めた。指揮官の執念と“伊勢の18球”がDeNAに大きく流れを引き寄せたことは確か。ヤクルトへの挑戦権、さらにその先へ、伊勢はまだまだ期待に応えていく。

【実際の動画】唸るボールに佐藤輝もバットに当てられず…“伊勢の18球”

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