山本由伸が2年連続”4冠”も、高校BIG4の左腕は戦力外に 16年ドラフト組の明暗

ソフトバンク・田中正義、ヤクルト・寺島成輝、オリックス・山本由伸(左から)【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・田中正義、ヤクルト・寺島成輝、オリックス・山本由伸(左から)【写真:荒川祐史】

燕のドラ1・寺島は戦力外、鷹・田中正は依然白星なし

 今月3日から7日まで実施された第1次戦力外通告。セ・リーグ連覇を達成したヤクルトでは2016年ドラフト1位・寺島成輝投手ら3人に通告がなされた。ここでは、同年にドラフト指名された選手たちの現在地を検証する。

 寺島はプロ6年間で通算36登板、1勝1敗、防御率4.37。2020年には30試合に登板したが今季は1軍登板機会がなかった。履正社高3年時に2016年夏の甲子園に出場するなど「高校BIG4」の1人として注目された。「BIG4」の中では西武1位の今井達也投手が通算28勝をマーク。今季は故障で出遅れたがローテーションの一角として活躍する。楽天1位・藤平尚真投手は今季4年ぶりの白星を挙げ、広島の2位・高橋昂也投手は昨季5勝も今季は登板機会がなかった。

 この年の最大の目玉は5球団が競合し、ソフトバンクが交渉権を得た田中正義投手だった。プロ入り後は右肩痛などに苦しみ、6年間で計34登板で白星なし。今季も5登板にとどまった。外れ1位で5球団が競合したロッテ・佐々木千は昨季34ホールドポイント、防御率1.26の活躍だったが、今季は23登板で同6.39に終わっている。

 大出世を遂げたのはオリックスの4位・山本由伸投手。昨年に続き2年連続で最多勝、防御率、奪三振、勝率の“4冠”に輝き、球界を代表する投手として君臨する。西武の3位・源田壮亮内野手は屈指の名手として名を馳せ、昨年まで遊撃手部門で4年連続ゴールデングラブ賞を受賞している。

 他にも中日の1位・柳裕也投手は昨年、防御率と奪三振のタイトルを獲得。今季も9勝を挙げた。阪神の1位・大山悠輔内野手は名門球団の主軸を担い、巨人の1位・吉川尚輝内野手は二塁の定位置を手にして今季132試合に出場。日本ハムの1位・堀瑞輝投手は昨季、最優秀中継ぎのタイトルを手にした。

 また、広島の4位・坂倉将吾捕手は今季155安打で最多安打のタイトルを争った。楽天9位の左腕・高梨雄平投手は2020年に巨人に移籍。今季はチームトップの59試合に登板した。プロ入りして6年。チームの中では中堅に差し掛かる時期だ。一定の期間を経て、明暗が鮮明に分かれている。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY