オリ吉田正の“変態弾”は「偶然では打てない」 名球会打者が絶賛した“2つの技術”

内角低めの変化球を片手打ち「両手で捉えようとするとバットの芯が届かない」

 吉田正は本塁打の直前に同じコースのスライダーを空振りしている。2球連続で投じられたスライダーに対し、きっちりと修正してみせた。新井氏はこの一発には2つの技術が詰まっているという。

「見逃すとキャッチャーへのショートバウンドになりそうなボール。これは両手で捉えようとするとバットの芯が届かない。『まだ早い、まだ早い』と我慢しながら、最後はインパクトの瞬間に左手を外しバットを伸ばすことで捉えることができた」

「次に手の甲は返っているのですが、ここも最後まで我慢した。右の手首が早く返ってしまう動きの選手は芯に当たってもファウルか空振りになります。日頃の打撃練習でライト線に大きく外れるファウルばかり打つ人には絶対にできません」

 今季は打率.335、21本塁打88打点とチーム3冠。規定打席に到達した2018年から5年連続で打率3割をマークする、卓越した打撃技術はポストシーズンでも健在。頼れる主砲がチームを2年連続の日本シリーズ進出に導くはずだ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY