ドラフトに“異変”…相次ぐ事前公表にファン落胆「おかしな風潮」「裏でやってくれ」

日本ハム・稲葉篤紀GM(左)と西武・渡辺久信GM【写真:荒川祐史】
日本ハム・稲葉篤紀GM(左)と西武・渡辺久信GM【写真:荒川祐史】

西武・渡辺GM「昨年公表して獲れたゲン担ぎもある」

 20日に行われるプロ野球ドラフト会議を前に、球団によるドラフト1位指名の事前公表が相次いでいる。これまでソフトバンクや西武、日本ハムなどが“意中の人”を公言。開催前から答えが分かってしまうような感覚で、ファンは落胆も。SNS上では「ドキドキ感と面白さ減るからもうしなくていいよ!」などの声が上がっている。

「第一巡選択希望選手――」。フリーアナウンサー関野浩之氏のキリッとした声に、息をのむ。選手の運命や球団の未来、様々な思いが交錯するドラフト会議で、一番の見所はドラフト1位の指名。競合すればくじ引きとなり、過去にも数々のドラマを生んできた。メディアも球団の腹の中を探りながら予想。その“答え合わせ”がドラフトの醍醐味でもあった。

 ただ、今年は少し様相が違う。決して何人かの選手に人気が集中するような豊作とは言えない中、球団の手の内が次々と明かされている。先に唾をつけ、他の球団に対して先手を打つという狙いもあるかもしれない。ツイッター上でも「今年ドラフトの1位事前公表の牽制合戦になってんじゃん」との声が聞こえてくる。

 一方で、願掛け的な理由もあるようだ。早大・蛭間拓哉外野手の1位指名を公表した西武の渡辺久信GMは「公表したのは、それだけ獲得を熱望している表れ。昨年公表して獲れたゲン担ぎもある」と強調。昨年は隅田知一郎投手(西日本工大)にラブコールを送り、4球団競合の末に見事当たりくじを引き当てた。

球団には思惑、選手には安心感も…ファンは「当日のドキドキを楽しみたい」

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