そわそわする父に「結果を待つだけ」 高校生No.1捕手ににじみ出る“スターの素質”

DeNAから1位指名を受けた大阪桐蔭・松尾汐恩【写真:川村虎大】
DeNAから1位指名を受けた大阪桐蔭・松尾汐恩【写真:川村虎大】

球団としては谷繁以来の高卒捕手ドラ1、高校から捕手を始めたセンスの持ち主

 20日の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」で、大阪桐蔭・松尾汐恩捕手が、DeNAから1位指名を受けた。前身の大洋、横浜を含め、球団としては谷繁元信氏(現・野球評論家)以来34年ぶりの高卒捕手のドラフト1位となった。大きな期待を背負う18歳は一体、どんな子なのだろうか。周囲の証言を集めると、周りを明るくする“才能”を持っている選手であることが伝わってきた。

 指名後の取材では緊張した面持ちだったが、丁寧に言葉を並べていた。大人っぽい様子を見せたと思えば、仲の良い浅野翔吾外野手(高松商・巨人1位)の話を振られると、「ベタベタしてくるんです」とあどけなさも見せる。そのギャップが愛らしい。

 大阪桐蔭の今田悟校長は「とにかく明るい。周りを明るくする子」という。ドラフト指名の会見場にいた父・太志さんによると、ドラフト会議の日程が近づくに連れ、太志さんが落ち着かないでいると、松尾の方が「やることはやったから。あとは結果を待つだけだよ」とピシャリ。「汐恩の方が落ち着いてましたね」と太志さんも頭をかく。

 松尾自身、「いつもやっていること」と平然と言うが、9月に行われた侍ジャパン「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」のイタリア戦では、打席に入る際の丁寧な礼が、世界で話題に。イタリアのフランチェスコ・アルフィー監督も「素晴らしい考えだ」と褒めていたほど。大会後には、ひたすらアメリカの子どもたちにサインを書くなど、海外にもその人柄の良さが伝わっていた。

打てる捕手、スターへの期待大…西谷監督も高評価

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