エ軍で11.8億円の“不良債権”→新天地で一躍カムバック賞候補、優良FA要員に浮上

エンゼルスでは1勝もできなかった【写真:Getty Images】
エンゼルスでは1勝もできなかった【写真:Getty Images】

カージナルスが再契約予想も…安い選択肢を選ぶ可能性も

 2021年のキンタナは、数値的に他の年と比べて“外れ値”だった。三振率(K%、28.6%)と四球率(BB%、11.8%)はキャリア平均よりかなり高かった。スライダーを減らしてチェンジアップを増やしたことで予測しやすい投手になり、キャリアワーストの被本塁打率を記録したという。一方で、不運にも見舞われた。投手がコントロールできない要素を排除した防御率「SIERA」は3.94で、実際の防御率6.43よりも好数値。エンゼルスの守備に足を引っ張られたことは、巨大なBABIP.378に表れている。

「より優れたパイレーツの守備をバックに、キンタナは今季軌道に戻った」と同サイト。速球の割合を減らし、オフスピードピッチに頼るようになった。K%(20.2%)とBB%(6.9%)はキャリアの平均に戻り、本塁打率5.3%はキャリアで最も低くなり、一発病の懸念もなくなった。

 これにより、トレード期限で多くの関心が集まり、カージナルスにトレード移籍することに。移籍後も62回2/3で防御率2.01とカージナルスのナ・リーグ中地区優勝に貢献した。この成功により、キンタナが今オフ、複数年契約を受けられると予想することができる。ただ、来年1月に34歳になること、2020~2021年に苦戦したことなどが契約に影響を与えるかもしれないとみている。

 同サイトの予想では、カージナルスはキンタナと再契約することが予想されるが、他のポジションで大金を使うためにキンタナよりも安い選択肢を選ぶ可能性もあるという。キンタナが本来の姿に戻ったことで、質が高く頑丈な投手をローテーションに求めるチームにとって、魅力的なターゲットになった。

(Full-Count編集部)

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