不良債権化した205億円左腕…19敗の今季は「破滅的」 復活の“鍵”を地元局が解説

ナショナルズのパトリック・コービン【写真:ロイター】
ナショナルズのパトリック・コービン【写真:ロイター】

18年オフに6年205億円契約のコービンは昨季16敗、今季は19敗と低迷

 ナショナルズのパトリック・コービン投手は今季、31登板で6勝19敗、防御率6.31に終わった。2018年オフに6年1億4000万ドル(約204億8900万円)で加入した左腕は2019年に14勝挙げて世界一に貢献したが、昨年は9勝16敗で2年連続のリーグ最多敗戦。ナショナルズの地元放送局「MASNスポーツ」は今季の投球を「破滅的」と表現し、来季復活に向けての課題を挙げている。

 コービンは4月に0勝4敗、防御率8.69とつまずき、「そこから著しく改善することは全くなかった」と記事は指摘。「時折力強い投球をすることもあった」とした上で「炎上の方がはるかに通常のことだった」と論評する。先発して1回を持たなかったことが3度も。「3年前の姿に戻ることも可能だという印象を全く与えない破滅的な投球だった」と断じている。

 では来季、復活の可能性はあるのだろうか。9・10月が5登板で防御率5.04だったことに触れ「9月に見せた改善が、来季いい滑り出しにつながると、チームは信じたいと思っている」と伝える。今季55勝107敗で最下位に沈んだチームにとって、コービンをブルペンに配置転換したり、自由契約にしたりするほど「投手層は厚くない」と説明。故障離脱がなければ来季開幕時には「ローテーションで投げることになるだろう」としている。

 復活するための要件は「空振りを再び奪い始めることだ」と指摘。結果を残した2018~2019年は9回換算の平均被安打数が7.4、平均奪三振数が10.8だったが、2020~2022年は平均被安打が11.2平均奪三振が7.6と大幅に減少していることに触れ、カギを握るのは生命線のスライダーだと主張する。2019年のスライダーは被打率.158、被長打率.266だったものの、今季は被打率.309、被長打率.571と急激に上昇したことに触れている。MLB通算87勝左腕は来季、汚名を返上できるか。注目の1年となる。

(Full-Count編集部)

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