球界席巻の大阪桐蔭OBに“明暗” 西武・森はFA目玉も…通算105発の強打者は戦力外に

戦力外通告を受けた中日・平田良介、西武・森友哉、阪神・藤浪晋太郎(左から)【写真:荒川祐史】
戦力外通告を受けた中日・平田良介、西武・森友哉、阪神・藤浪晋太郎(左から)【写真:荒川祐史】

OBは現役最多の23人、楽天・浅村、巨人・中田ら活躍選手も多いが…

 西武・森友哉捕手が1日、国内フリーエージェント(FA)権を行使した。2013年ドラフト1位で西武に入団。強打の捕手として2019年には首位打者と最優秀選手(MVP)に輝いた。大阪桐蔭高出身のNPB選手は森を含め今季、高校別で最多の23人が現役でプレー。チームの主力を担う選手が多い一方で、岐路に立たされる“明暗”もあった。

 NPBに最も長く在籍しているのは、西武・中村剛也内野手だ。プロ21年目の今季は88試合で打率.196、12本塁打と苦しんだが、現役最多454本塁打を誇る。さらには、楽天・浅村栄斗内野手も打点王を2度、本塁打王を1度獲得。今季は打率.252、27本塁打86打点の成績を収めた。昨季途中に巨人に移籍した中田翔内野手も今季、打率.269、24本塁打68打点。日本ハム時代に打点王3度の大砲が本来の打撃を取り戻しつつある。

 投手陣では、阪神・藤浪晋太郎投手が復活を遂げた。森とバッテリーを組み、高校3年時には甲子園春夏連覇。阪神に入団後は新人から3年連続2桁勝利を挙げたが、以降は制球に苦しんだ。今季は2年連続の開幕投手を務めると、後半戦は7試合中6試合でクオリティスタート(QS)を達成するなど、安定した投球を見せた。今オフ、ポスティングシステムを使ってMLB移籍を目指している。

 一方、窮地に立たされた選手も。中田の2学年先輩にあたる中日・平田良介外野手はこれまで通算1046安打、105本塁打を記録しているが、今季は51試合に出場し打率.200、1本塁打、10打点の成績に終わり、オフに戦力外に。他球団での現役続行を希望している。また、藤浪と同期で2番手だったオリックス・澤田圭佑投手はプロ5年で通算126試合に登板したが、今オフ戦力外通告を受けた。

 2018年のドラフトで指名された“最強世代”の4人は、試行錯誤が続いている。根尾昂投手(中日1位)は内野手、外野手、投手と3度、守備位置を変更。柿木蓮投手(日本ハム5位)は今オフ、来季の支配下契約を結ばないことが球団から発表された。藤原恭大外野手(ロッテ1位)は昨季より出場機会を減らして49試合止まり。横川凱投手(巨人4位)は1試合登板にとどまった。

 10月20日のドラフト会議では、松尾汐恩捕手がドラフト1位でDeNAから指名を受けた。これで同校出身の“ドラ1”は11人目となり、PL学園に並び最多となった。明暗が分かれてはいるが、大阪桐蔭OBはまだまだ球界を席巻し続けそうだ。

【一覧】通算105発の強打者は戦力外に “明暗”分かれた大阪桐蔭OBたち

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