育成でリハビリ→最速160キロまで“進化” TJ手術で岐路も…蘇った不屈の投手たち

阪神・才木浩人、オリックス・山崎颯一郎、西武・與座海人(左から)【写真:荒川祐史】
阪神・才木浩人、オリックス・山崎颯一郎、西武・與座海人(左から)【写真:荒川祐史】

160キロ右腕・山崎颯は2019年に手術、翌2020年に実戦復帰した

 今季26年ぶりの日本一を達成したオリックス。その原動力となった1つは強力な救援陣といえるだろう。近藤大亮投手、黒木優太投手、山崎颯一郎投手はトミー・ジョン(TJ)手術を経験し、長いリハビリを経て復活した。“カムバック”を遂げた選手たちを見ていく。

 2017年から3年連続50試合以上に登板した近藤は、2020年に右肘にメスを入れた。同年オフに育成選手となり、今季支配下復帰すると3年ぶりの1軍復帰を果たして32試合に登板した。黒木は2019年6月に手術を受け、翌2020年10月に実戦復帰。今季は27試合に登板して5年ぶりのセーブも挙げた。

 山崎颯はプロ3年目の2019年に手術しオフに育成選手となったが、2020年に実戦復帰。1年で支配下に返り咲き、2021年に1軍デビューを果たした。今季は出遅れたが、クライマックスシリーズでは最速160キロを計測するなどポストシーズンで存在感を示した。

 西武の與座海人投手も新人だった2018年に手術を受けている。公式戦への出場がないままリハビリ生活に入ったこともあり、デビューは2020年まで遅れた。それでも今季は10勝を挙げ、貴重なサブマリンとしてその名を知らしめた。阪神の才木浩人投手も3年ぶりに1軍舞台に帰ってきて4勝をマークした。日本ハムの石川直也投手も3年ぶりの復帰で36試合に登板して6セーブ、防御率3.94だった。

 TJ手術は一般的に復帰まで1年ほどを要するいわれ、長く地道なリハビリ期間を過ごすことになる。しかしこの期間に体を鍛え直し、パワーアップして帰ってくる選手も少なくない。ロッテの種市篤暉投手やDeNAの平良拳太郎投手は来季の1軍復帰を見据えて実戦登板を重ねている。進化した姿で1軍マウンドに立つのが楽しみだ。

(Full-Count編集部)

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