同じ立場の2人は戦力外…絶えぬ放出の憶測 “最悪の1年”中日京田が迎えた騒がしい秋

中日・京田陽太【写真:小西亮】
中日・京田陽太【写真:小西亮】

5月に“強制送還”…今季は自己ワーストの43試合出場

 プロ1年目から遊撃のレギュラーを担ってきた中日・京田陽太内野手が、7年目の来季を前に正念場を迎えている。シーズンオフからの秋季練習、秋季キャンプとも“フリー”の立場に。同じ境遇だった2選手が戦力外通告を受けただけに、ファンは放出の心配を拭えないでいる。

 入団した2017年に球団の新人最多記録を塗り替える149安打を放ち、新人王を獲得。チームの懸念点のひとつだったショートの定位置を埋めた。守備は球界でも指折りの実力を身につけていったが、徐々に打撃での課題を露呈。昨季はプロ人生で初めて2軍落ちを経験した。

 ファンが不安を募らせるのには、ひとつの出来事が理由になっている。今年5月、試合中に拙守をした京田に対し、立浪和義監督がベンチで激怒。試合中に帰宅を命じ、名古屋に“強制送還”となった。その後、京田は1軍と2軍を行ったり来たりで、レギュラー剥奪。自己ワーストの43試合出場に終わった。

 周囲から「守れるけど打てない」と言われ続け、打撃開眼に躍起になっていた今季。「打てないと使ってもらえなくなる」との焦りもあった。指揮官らの指導を受け、長期的視野でじっくりフォームを固めたいと思う反面、「試合に出るために、どうしても目先の結果が欲しくなってしまう」と漏らしたこともあった。

“最悪の1年”を終え、それでも滅入ることなく前を向いた秋。秋季キャンプでは本隊メンバーに入らず、調整を一任された。同じく“フリー”だった三ツ俣大樹内野手と桂依央利捕手は、10月22日に戦力外に。単なる偶然にもとれるが、SNS上では「京田(の去就)が怖くて仕方ない」「桂と三ツ俣と、同じくフリー組の京田陽太の今後が不安である」「流石に心配なんだけど……」との声が上がっている。

 周囲はざわついている。ただ、京田自身がやることは変わらない。「どんな状況になっても、僕が目指しているところは、とにかく試合に出ること。そのためにバッティングが物足りないのはわかっています」。かつてこう言っていたように、“出場欲”は増すばかり。脇目も振らず、2023年に突き進んでいくしかない。

(Full-Count編集部)

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