まもなく完成、壮大なハム新球場 「ファンの表情もはっきり」“臨場感”に圧倒

まもなく完成する新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」【写真:球団提供】
まもなく完成する新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」【写真:球団提供】

西洋芝「ケンタッキーブルーグラス」を採用…ガラス壁で日光を取り入れる

 2021年シーズンをもって現役引退した元日本ハムの谷口雄也さんは、球団職員としてセカンドキャリアを歩み出した。2023年に開業する「北海道ボールパーク Fビレッジ」誕生までの軌跡を綴る。今回が第9回。

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「来年は優勝しか目指さない」。そう強く宣言した日本ハム・新庄剛志監督。トレードで新加入した選手や、メジャー経験を持ちドラフト3位指名された加藤豪将内野手。秋季キャンプに臨んでいる現有戦力も含め、優勝を目指す選手たちがどんなプレーを見せてくれるのか、いまから楽しみです。選手たちが躍動するための舞台も整ってきました。

 11月上旬に「ES CON FIELD HOKKAIDO」の天然芝がついにお披露目しました。北海道の開閉式球場で天然芝を敷いて野球をする――。当初はとても難しい問題でした。寒冷地にも適応する天然芝はどんな芝なのか。始まりは2020年5月。北海道千歳市の畑で種まきからスタートしました。数種類の種を植えて試行錯誤を重ね、課題をクリアした中で選ばれたのは西洋芝の「ケンタッキーブルーグラス」でした。

 アメリカを中心に主にゴルフコースや公園で採用されており、寒冷地でも成長しやすく、冬に枯れにくいのが特徴です。2年半の長い年月をかけて育てられた天然芝が、エスコンフィールド内7600平方メートルの広大なグラウンドに張られました。

 芝も生き物です。だから、日光が必要です。その管理を可能としたのも、センター後方に1000枚以上が並ぶガラス壁。南面に向いていて、高さ70メートルのガラス壁を通じて日光を取り入れることができます。昼はその天然光。夜は植物栽培用の照明。24時間フル活動で芝を根付かせる作業を行っています。踏圧にも強いので、アグレッシブなプレーが繰り広げられるフィールドにも適した天然芝と言えるでしょう。天然芝のクッション性を生かし、選手への身体の負担も少ないことが魅力でもあります。

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