日本一の立役者が僅か1登板、10勝→2勝の右腕も… “2年目のジンクス”味わった選手

ヤクルト・奥川恭伸、楽天・瀧中瞭太、巨人・松原聖弥(左から)【写真:荒川祐史】
ヤクルト・奥川恭伸、楽天・瀧中瞭太、巨人・松原聖弥(左から)【写真:荒川祐史】

昨季9勝の燕・奥川は1登板、楽天・瀧中は10勝→2勝に

 プロ野球でよく言われる「2年目のジンクス」。活躍した翌年は成績を落とすとされるが、実際にそうなのだろうか。2021年にブレークした選手の今季成績を振り返る。

 オリックス・杉本裕太郎は昨季、32本塁打でタイトルを獲得。2020年までの5年間で9本塁打だったが一気に飛躍を遂げた。今年はコロナ感染や故障もあり、打率.235、15本塁打。好不調の波が激しかった。それでも、日本シリーズでは勝負強さを発揮してMVPを受賞した。

 巨人・松原聖弥は昨季、初の規定打席に到達して打率.274、118安打をマーク。背番号を31から9に変えて臨んだ今季は50試合で8安打、打率.113と低迷した。広島・林晃汰は3年目の昨年、102試合に出場、打率.266、10本塁打をマークした。しかし今季は1軍出場機会がなかった。

 楽天の3年目右腕・瀧中瞭太は今季15登板で2勝9敗、防御率4.62。昨季の10勝5敗、防御率3.21から成績を大きく落とした。2016年ドラ1のロッテ・佐々木千隼は昨季54登板で8勝26ホールド、防御率1.26と圧倒的な数字を残したが、今季は23登板で2勝1ホールド、防御率6.39に終わった。

 ヤクルト・奥川恭伸は2年目の昨季、18登板で9勝4敗、防御率3.26。クライマックスシリーズでMVPを受賞するなどチームの日本一に貢献し、連盟特別表彰の新人特別賞を受賞した。しかし、今季は3月29日の巨人戦に登板しただけで0勝0敗、防御率2.25だった。背番号を「11」から「18」に変更する来季、復活なるか。奥川と同期の阪神・及川雅貴は昨季39登板で2勝10ホールド、防御率3.69の活躍も今季は1登板で防御率9.00に終わった。

 一方で2年連続で好成績を残した選手も数多くいる。昨季新人王、広島・栗林良吏は2年連続30セーブ以上、オリックス・宮城大弥は2年連続2桁勝利をマーク。奥川とともに新人特別賞を受賞した阪神・佐藤輝明、DeNA・牧秀悟は2年連続20本塁打以上、阪神・伊藤将司は9勝を挙げ、阪神・中野拓夢はリーグ3位の157安打をマーク、日本ハム・伊藤大海は2年連続2桁勝利を挙げた。順調に成長した選手、挫折を味わった選手さまざまだが、来季はどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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