大谷翔平、偉業への思考「同じことしては下がる」 村上宗隆と共通する「もっともっと」

村上は日本選手最多56発も後悔「60号、61号と違う目標を立てていたら」

「前の年と同じようなことをやっていても、同じ数字が残るかと言ったら、そうではない。むしろ下がると思います。やられることに対して、それ以上のことをしていかないと向上はしていかない。ピッチングも今年いろいろ試しながら投げましたけど、そういうところがテーマかなと思います。来年以降もっともっと工夫しながらできれば、もっといい数字が残るなと思います」

 投打はもちろんだが、物事への考え方、向き合い方には頭が下がるばかりだ。

 今季はプロ野球界でも歴史的な記録が生まれた。ヤクルト・村上宗隆内野手は日本選手最多56本塁打を放ち、史上最年少22歳での3冠王を獲得。文句なしの大活躍だったが、14日に都内の日本記者クラブでの会見で「自分の中で後悔しているのは、50号を打った時に、王さんに並ぶくらい5本ぐらい打てればいいやと目標を立ててしまった」と語ったのが印象的だった。「自分にもっともっと期待して60号だったり61本だったり違う目標を立てていたらまた結果も違ったのかな。そこが少し後悔ですね」。いかに目標設定を大事にしているかが分かるエピソードとも言える。

 大谷は来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシックに野球日本代表「侍ジャパン」として参戦することを発表した。村上も順調なら代表入りするだろう。メジャースカウトが「我々の想像をいつも超えている」という両雄は、どんなことを思い、どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。

○著者プロフィール
小谷真弥(こたに・まさや)1983年、大阪・大阪狭山市生まれ。埼玉・東松山市育ち。明大明治高、明大野球部を経て2006年報知新聞社に入社。地方部(富山・石川)を経て2009年に運動第一部(野球部)へ異動。2009年ロッテ、2010、11年横浜、2012年から巨人、2015年から日本ハム、2017年からメジャー担当。2019年2月からFull-Count編集部に所属。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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