契約直後に打撃不振、そのまま引退も… 5年以上“大型契約”はハイリスクなのか?

大型契約を結んだDeNA・山崎康晃(左)と西武・源田壮亮【写真:町田利衣、宮脇広久】
大型契約を結んだDeNA・山崎康晃(左)と西武・源田壮亮【写真:町田利衣、宮脇広久】

DeNA山崎は6年契約に合意、西武源田は5年契約を結んだ

 DeNAの山崎康晃投手が26日、来季からの6年契約に合意し残留することを明かした。また来季中に国内フリーエージェント(FA)権を取得見込みの西武の源田壮亮内野手は、5年総額15億円プラス出来高で契約を結んだ。いわゆる“大型契約”は、FAなどでの流出を防ぐことができるが、怪我や不振に陥るリスクもある。過去に5年以上の大型契約を結んだ選手はどうだったのだろうか。(金額は推定)

 NPBでの日本人の最長は7年契約だ。2006年1月にソフトバンクの松中信彦内野手が史上初めて結んだ。平成唯一の3冠王は同年、打率.324で2度目の首位打者に輝いた。一方で本塁打王は2年連続で、打点王は3年連続でストップ。2007年以降は規定打席に到達して打率3割を超えることはなかった。

 横浜の三浦大輔投手(現DeNA監督)は4勝10敗と大きく負け越した2002年オフに6年契約を締結。翌2003年は5勝5敗、防御率4.09にとどまったが、契約3年目に12勝(9敗)、5年目に11勝(13敗)と2桁勝利を挙げた。5年契約では、日本ハムからFAで阪神入りした片岡篤史内野手が2002年から結ぶも成績は下降し、契約が満了する2007年限りで現役を引退。阪神の鳥谷敬内野手は2015年から5年契約で、翌2016年はキャリアワーストの.236と不振を味わった。

 一方、1999年から5年契約を結んだヤクルトの古田敦也捕手は、この間打率3割を3度マークし正捕手として君臨し続けた。1996年に4年ぶりの30本塁打をクリアして西武から巨人入りした清原和博内野手も、最終年の2001年に打率.298、29本塁打、121打点をマーク。中日の井端弘和内野手、荒木雅博内野手、森野将彦内野手は2009年から5年契約を結び、2010年、2011年の日本一に貢献するなど、契約期間を通して結果を残す選手もいる。

 現役選手をみてみると、最長はソフトバンク・柳田悠岐外野手、楽天・則本昂大投手、ヤクルト・山田哲人内野手の7年。今季が契約3年目の柳田は打率.275、24本塁打79打点。契約4年目の則本は2年連続2桁となる10勝をあげ防御率3.53だった。しかし契約2年目の山田は130試合の出場で打率はキャリワーストの.243と苦しいシーズンとなった。

 昨オフに6年契約を結んだDeNA・宮崎敏郎内野手は3年連続打率3割をクリア。持ち前の打撃は健在だった。5年契約中なのは巨人の丸佳浩外野手と坂本勇人内野手。丸は2年ぶりに全試合出場し打率.272だったが、坂本は故障にも泣き、ルーキーイヤーをのぞけば自己最少の83試合出場で5本塁打に終わり、2桁本塁打は13年連続でストップした。

 ハイリスクハイリターンともいわれる大型契約。周囲の期待も増すが、山崎と源田は来季、どのような活躍をみせてくれるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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