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3位の阪神“データ上では”優勝していた… 実力と成績の間に“大きなズレ

今季限りで阪神の監督を退任した矢野燿大氏【写真:荒川祐史】
今季限りで阪神の監督を退任した矢野燿大氏【写真:荒川祐史】

チームの得点数と失点数から統計的に勝率を算出する「ピタゴラス勝率」

 野球を客観的に分析する手法の1つとして活用されているセイバーメトリクス。その一つに、チームの得点数と失点数から統計的にチームの勝率を算出する「ピタゴラス勝率」と呼ばれる指標が存在する。ここでは、株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを用いて、実際の順位と比較。セ・リーグでは、借金3で3位だった阪神が、データ上では貯金15で優勝していたことになる。

 実際の勝率がピタゴラス勝率より高い場合は、運が良い、戦い方がうまい、など何らかの理由で、そのチームは実力よりも勝っていると見ることができる。逆に、実際の勝率がピタゴラス勝率よりも低い場合は、同様の理由で本来の戦力に見合った勝ち星をあげられていないことになる。1950年から2019年のNPB球団のシーズン勝率、そしてシーズンのピタゴラス勝率の相関係数は「0.9393」と、かなり正確に予測できていることがわかっている。

 しかしながら、今季の阪神は実際の勝率とピタゴラス勝率に大きなズレが生じてしまった。実際の成績は68勝71敗4分、勝率.489。ピタゴラス予想は77勝62敗4分、勝率.557だった。優勝したヤクルトのピタゴラス勝率は.538で、阪神より低い数字になっている。広島も実際の勝率.471よりピタゴラス勝率は.506と高く、反対にDeNAは実際の勝率.518よりピタゴラス勝率は.469と低くなっている。

 パ・リーグでは、セ・リーグに比べるとズレは小さくなっている。優勝したオリックスと同率ながら、直接対決の結果で2位に終わったソフトバンクが、ピタゴラス勝率では.570で優勝となっている。西武は実際の成績とピタゴラス予想が全く同じ、72勝68敗3分という結果となっている。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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