千賀&由伸超えの超一流数値ばかり 激震続く立浪竜…中日20歳が逆襲のキーマンに

中日・高橋宏斗【写真:荒川祐史】
中日・高橋宏斗【写真:荒川祐史】

高卒2年目の高橋宏は今季6勝7敗もリーグ3位の134奪三振

 リーグ最下位に沈んだ中日は今オフの補強戦線で台風の目となっている。阿部寿樹、京田陽太両内野手の二遊間コンビをトレード放出し、涌井秀章、砂田毅樹両投手を獲得。攻撃力が課題のチームで主力野手2人の放出は異例中の異例だ。外国人補強ではメジャー通算41本塁打のアリスティデス・アキーノ外野手、ソイロ・アルモンテ外野手、オルランド・カリステ内野手と次々に獲得。NPB通算132発のダヤン・ビシエド内野手の定位置も安泰ではなくなってきた。

 元々、大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介ら先発陣は強力。来季の強竜復活の旗振り役となりそうな選手もいる。来季が高卒3年目となる高橋宏斗投手だ。今季は登板間隔を空けながらも1軍に帯同。19試合登板でプロ初勝利を含む6勝7敗、防御率2.47をマークした。さらに2桁奪三振を4試合で記録するなどシーズン134奪三振。規定投球回には達しなかったが、奪三振ランキングではリーグ3位だ。

 セイバーメトリクスを用いて分析などを行う株式会社DELTAのデータによると、高橋宏は奪三振割合を示す「K%」で29.0、奪三振割合と与四球割合の差を示す「K-B%」は19.9。今季90イニング以上を投げた投手では共にリーグトップで、特にK%はソフトバンク・千賀滉大(27.5)、オリックス・山本由伸(27.4)両投手をも上回る超一流の数値だ。被打率.193も両投手を上回るリーグトップで、奪三振率10.34もリーグ1位の好成績となっている。

 11月には野球日本代表「侍ジャパン」の強化試合メンバーにも選出され、来季は先発ローテーションでフル回転が期待される。規定投球回に到達するような活躍を見せれば、立浪竜の逆襲のキーマンとなりそうだ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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