戦力になってる? 人的補償選手の“その後”…わずか4球で育成に、一気にブレークも

DeNA・田中俊太(左)と中日・岩嵜翔【写真:荒川祐史】
DeNA・田中俊太(左)と中日・岩嵜翔【写真:荒川祐史】

中日・岩嵜は怪我の影響で育成に、阪神・尾仲は戦力外→燕に加入した

 西武から国内フリーエージェント(FA)権を行使してオリックスに移籍した森友哉捕手。年俸順位はAランクとみられ、西武はオリックスに対して人的補償を求める可能性がある。ここでは過去に人的補償で移籍した主な選手の、新天地での活躍を振り返る。

 岩嵜翔投手は今季、又吉克樹投手の人的補償でソフトバンクから中日に移籍したが1登板、わずか4球で終わった。開幕2戦目に登板も右腕を痛めて離脱、2017年に最優秀中継ぎのタイトルを手にした右腕は来季、育成で再スタートを切る。

 梶谷隆幸外野手の巨人移籍に伴ってDeNAに昨季加入した田中俊太内野手は、昨季が58試合で打率.146、今季は19試合で.158にとどまった。来年8月には30歳に。正念場のシーズンとなりそうだ。また、尾仲祐哉投手は入団2年目の2018年に大和内野手の人的補償で阪神に。今季は1登板で戦力外となり、ヤクルトと支配下契約を結んだ。

 奮闘している選手もいる。2020年に楽天からロッテに渡った小野郁投手は今季まで3年連続で40試合以上に登板。特に今季は18ホールド、防御率1.99をマークした。同年にロッテから楽天に移った酒居知史投手もこの3年間で計134登板。昨季は28ホールドをマークしている。

 また、丸佳浩外野手の巨人移籍に伴って広島に渡った長野久義外野手は4年間で296試合、20本塁打をマーク。来季は古巣に復帰する。炭谷銀仁朗捕手の人的補償で西武に移籍した内海哲也投手は今季限りで現役引退。来季はファーム投手コーチを務める。

 もっと過去を振り返れば、門倉健投手の巨人移籍に伴い横浜に移籍した工藤公康投手は46歳シーズンの2009年に46登板。2008年に西武からヤクルトに移籍した福地寿樹外野手は同年から2年連続盗塁王、ソフトバンクで守護神を務めた馬原孝浩投手はオリックス2年目の2014年に32ホールドの活躍を見せた。巨人から広島に移籍した一岡竜司投手は2016~18年の3連覇に貢献、今季100ホールドポイントを達成した。明暗分かれる人的補償選手の“その後”だが、今回の森流出に伴い、西武はどのように手を打つだろうか注目される。

(Full-Count編集部)

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