多い出戻り、明暗分かれる“先発転向” 藤川球児も挑戦したが…平良海馬は成功する?

藤川球児氏、西武・平良海馬、楽天・松井裕樹(左から)【写真:荒川祐史、宮脇広久】
藤川球児氏、西武・平良海馬、楽天・松井裕樹(左から)【写真:荒川祐史、宮脇広久】

ソフトバンク・攝津は中継ぎで71試合→翌年14勝の活躍

 今季最優秀中継ぎのタイトルを獲得した西武・平良海馬が先発転向を球団に直訴した。2日の契約交渉の席で「僕は先発がしたい。だからサインはしません」と主張し、契約を保留した。球団は2024年シーズンからの転向を示したそうだが、実際に先発転向した場合、活躍できるのだろうか。リリーフから先発に配置転換された主な投手の成績を振り返る。

 大成功と言えるのはソフトバンク・攝津正投手だろう。1年目の2009年は70試合、翌2010年には71試合に登板し、両年とも最優秀中継ぎ投手に。2011年に先発転向すると、同年は14勝8敗、翌2012年には17勝5敗で最多勝、最優秀投手(最高勝率)、沢村賞を獲得している。先発として計5度の2桁勝利を挙げた。

 今季巨人を戦力外になった山口俊投手も先発転向は成功と言えそうだ。横浜(現DeNA)入団当初は先発だったが、2009年にセットアッパーとして台頭。抑えも任され2012年には通算100セーブを達成した。2014年に先発に転向すると、2度の月間MVPに輝くなど、8勝を挙げた。

 オリックス・増井浩俊投手も先発で実績を残した選手のひとり。日本ハムに入団した2010年から2015年までの6年間は主に中継ぎ、抑えで73セーブ、121ホールドを挙げた。2016年はシーズン途中に先発へ転向。10勝10セーブの活躍を見せ、チームの日本一に貢献した。翌17年に救援に復帰し、オリックス移籍当初も救援に。その後先発復帰し、今オフに戦力外通告を受けた。

楽天・松井、阪神・藤川らは救援へ“出戻り”

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